更新日:2021年05月12日 19:04
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「天文学者の99%は地球外生命の存在を確信している」国立天文台教授が断言する理由

100光年以内の宇宙のどこかで、地球のテレビ番組も見られているかも

 仮に宇宙人が地球と同様な環境に住んでいて、地球かそれ以上の文明を築き上げて入れば、通信に電波を使っている可能性は高い。その電波をキャッチすれば、宇宙に文明がある証明になるのだ。 「通信や放送の場合、一部は自然に宇宙に漏れ出しているので、ほんのわずかなであっても電波が宇宙空間を飛び交っていることになります。このような電波をキャッチできれば、宇宙人が存在する確実な証拠になります。宇宙人が使っているテレビやラジオの番組が受診できれば、その番組を見たり聞いたりできるはずです」  逆を言えば、人類が電波を使い出してから100年間ほど。もし、地球から100光年の距離に高度な文明を持つ宇宙人がいたら、地球の電波をキャッチして地球人を見つけている可能性もあるとか。 「もしそんなことがあれば、傍受した地球のテレビの電波を解読し、『地球ってこんな惑星なのだ!』と楽しんでいる可能性もありますね」 【本間希樹氏】 国立天文台水沢VLBI観測所所長。1971年、米テキサス州生まれ、横浜育ち。東京大学大学院理学系研究科天文学専攻博士課程を修了し、博士(理学)の学位を取得。専門は、超高分解能電波観測による銀河系天文学。特に、銀河系の構造研究と、巨大ブラックホールの研究。現在、巨大ブラックホールを事象の地平線スケールまで分解する、EHT(Event Horizon Telescope)プロジェクトに日本側の責任者として参加。2019年4月、EHTプロジェクトチームがブラックホールの撮影に成功したニュースが世界中を駆け巡る。100年前にアインシュタインが予言した、ブラックホールの存在を視覚的に証明することになった。著書に『巨大ブラックホールの謎』(講談社)、『国立天文台教授が教える ブラックホールってすごいやつ』(扶桑社) <取材・文/日刊SPA!取材班>
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