UFOに拐われた人々 実はただの金縛りだった?
―[オカルト現象の科学]―
† UFO †
「妖怪だったり悪魔だったりと、先ほど申し上げたように金縛りの解釈は文化的な解釈に規制されるものです。そしてアメリカでは、金縛りが宇宙人の誘拐体験として解釈されるケースがあるんです。おかしなことに、寝ているときに宇宙人に誘拐されるのは、ほとんどがアメリカ人。国境を挟んでメキシコに行くと、誘拐された人なんてほとんどいないんですよ」
金縛りがUFOに結びつくメカニズムは以下のとおりだ。
「アメリカで金縛りに遭った人の中には、催眠を受けにいく人がいる。最近は催眠が眠っていた過去の記憶を呼び起こすというのはウソらしいとわかってきたんですが、催眠に進んで行く人はUFO好きで、催眠をかける側もUFOの存在を信じている人だったりするんです。そして、光線が出てきて宇宙船の中に吸い上げられた……というようなテレビで見た話から影響などを受けて、ニセの記憶が呼び起こされて、自分はUFO体験をしたんだと信じてしまう。そういった人がまたテレビに出てUFOのことを喋り、伝播するんです(笑)」
では、金縛りをできるだけ回避するためにはどうしたらいいのだろうか。
「ひとつは仰向け寝をやめること。もうひとつは夜更かしをして明け方に寝るとか、2回に分けて寝るといった不規則な睡眠サイクルを避けることですね。ちなみに睡眠が不規則な人は金縛りに遭いやすいだけでなく、イライラしやすい、抑うつ状態になりやすい、日中眠くなりやすいという統計も出ていますよ」
できれば金縛りに遭いたくない、心身ともに健康でいたい、そしてUFOに拐われたくないと思う人は、今すぐ自分の睡眠を見直すように!
【福田一彦氏】
’58年生まれ。福島大学教授。専門は精神生理学、時間生物学。人の眠りに関わる不思議を研究しており、金縛りについては特に造詣が深い
― オカルト現象の科学【4】 ―
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