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ネットビジネスに参入するシニアたち。“中高年の4K”に寄り添う

 厚生労働省の調べによれば50歳で「貯金0円世帯」は約37%に上る。このままでは老後破綻が必至な情勢だが、意外にも生き方一つで明るい老後を迎えられることが判明。スキルや経験を活かした副業は、幸せに老後を生き抜くカギのひとつだ。

中高年向けWebメディアを立ち上げ

50歳貯金0円男の老後

未経験から編集人となったゲンジイジ氏。孤独、カネ、健康、家族の「中高年の4K」に寄り添う

 誰もが気軽にネットを利用するようになった昨今、定年後にサイトやブログを立ち上げ、情報発信するシニアが増えている。昨春、「超シニア人」という中高年向けウェブメディアを始めたゲンジイジ氏(65歳)もその一人だ。 「かつての勤務先の元先輩たちと話す機会があり、自分より5〜10年も年上の人たちが、すごく生き生きしていたんです。その秘訣を聞いてみたら、NPOを立ち上げたり、起業したりしていると言うんですよ。  そこで私もなにか社会的意義があることができないかと考え、定年前後で不安や悩みを持つ人に向けて情報発信するメディアを始めました」

今後は「オンの時間をつくろう」というテーマに力を入れたい

 かくして、「超シニア人」のサイトには、定年退職後の第二の人生を有意義にするためのノウハウが紹介されている。ゲンジイジ氏自身も定年後について悩んだ経験があるからこそ、人々が求める情報を等身大で発信できるのだ。 「最近はPV数が伸びていますので、いずれはアフィリエイトで少しは稼げるといいなと思っています。やはり長く続けていくには、少しでも収入が入ってくると安心ですから」  今、サイトで主に取り上げているテーマは、住まい、生活、趣味、家族、健康、お金、身だしなみなどだが、今後は「オンの時間をつくろう」というテーマに力を入れたいのだとか。ともすればオフばかりになりがちな老後の「オン」として、彼が重視するのが社会貢献や地域貢献の活動だ。 「私は温泉に入ったりお酒を飲むのが楽しくて幸せを感じるんですが、そういうオフの時間の価値って、オンの時間があるからこそなんですよ。リアルの世界で、社会や地域と繫がる活動に精を出し、それをサイトで記事化していくということを考えています」  未経験から編集人となったというゲンジイジ氏。孤独、カネ、健康、家族の「中高年の4K」に寄り添っている。  お金を得るのは難しそうだが、誰かのために役立とうとするのは決して無駄ではない。
50歳貯金0円男の老後

ゲンジイジ氏

【シニア向けウェブサイト編集長 ゲンジイジ氏(65歳)】 IT系企業に長年勤務し、63歳のときに退職。現在は「超シニア人」の運営の他、地元の商店街を活性化するプロジェクトを企画するなど、精力的に活動している
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ハードルは低いが一生モノの副業。「磨き」の奥深さ
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