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妻へのモラハラをしていた男性が、その加害者心理を振り返る

【モラハラ夫の反省文】第一回
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モラハラ加害を自覚する男性が、その反省を元に加害者心理を振り返る

「喜んでくれないと許さない」それは優しさではなく、暴力である

「彼と会うときには、プレゼントされたアクセサリーをつけていかないと不機嫌になるんです。サプライズでくれるプレゼントも、自分の好みと明らかに違っても喜んだフリをしないといけなくて、周りから見るといい旦那と思われることも多くて。正直息苦しいです……」(ある女性相談者)  はじめまして。えいなかと申します。  僕は、GADHAというDV・モラハラ加害者のオンライン当事者団体を主宰しています。加害者の団体というと不穏な感じを受けますよね。そこでまず、団体と僕自身について説明させて下さい。  GADHAは、配偶者やパートナーに対しDV・モラハラなどの加害を行ってしまった方々が、自身の行いを反省し、愛と配慮のある関係を作ることのできる人間に変わるためのプログラムを提供したり、当事者会を行うコミュニティです。  僕自身もDV・モラハラ加害者です。そのせいでたくさんの人を傷つけ、仕事や家庭が破綻寸前になってようやく自身の加害行為、それを生み出す加害的な思考・価値観について省みるようになりました。  この連載では、僕自身の経験や当事者会での気づきを共有していきます。職場や家庭でモラハラに苦しんでいる方々、行ってしまっている方々の参考になれば幸いです。

鬱っぽい妻に、鬱を治す本を読むよう迫った僕

 さて、当事者会で多くのDV・モラハラ加害者や被害者と話していると、驚くほど似たようなエピソードを聞くことになります。その中でも多いのが「感謝を強要する・されること」です。  僕自身も、DV・モラハラ加害者として同じようなことをやってきました。彼女が鬱っぽくて元気がなければ、鬱やパニック障害などの本を買ってきて「よかったら読んでみてよ」と勧めるのです。  それだけであればなんの問題もないでしょう。問題は、数日経っても彼女がその本に手をつけていないときです。  最初は「あれ、あんまり時間なかった? きっと役に立つから読んでみなよ」と言い、それでも読まなければ次第に「なんで読まないの? 君が元気ないと僕も元気なくなっちゃうんだから、ちゃんとその鬱っぽい状態を治せるように努力するべきじゃない?」。  最後には、「読まないんだったら要らないだろっ! せっかく買ってきてあげたのに、こんなもん捨ててやる!! 直す気がないなら離婚だ!!!」と絶叫しながらゴミ箱に捨てたことがあります。  ごく控えめに言っても、異常者です。  妻は鬱症状で仕事も休職している状態。意欲やモチベーションがわかず、じっとしているだけでも辛い時期なわけですから、勝手にヒートアップして、望む行動を取らなければキレるなんて……。こんな人間と一緒に生きていきたい人なんていません。  この連載ではたくさんの加害者の行動と、その類似例として自分の加害行動も書いていきますが、本当に妻には申し訳なく、償いきれない後悔をいつも感じています。
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加害者は、自分のニーズのために行動している
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