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平日でも活況のキャンプ場。ブームの背景と初心者が楽しむコツ

 近年、空前のキャンプブームが巻き起こっている。「ソロキャンプ」や「おしゃれキャンプ」といった言葉が使われるようになり、ファミリー層ならずおひとりさまや女性同士でキャンプへ出かけるキャンパーも増えてきた。  しかしいざ、ブームに乗ってキャンプを始めようにも、初心者は何から手をつけていいか路頭に迷うこともあるだろう。
佐久間亮介

キャンプコーディネーターの佐久間亮介さん。自身がモデルを務めるアウトドアブランド「MERRELL(メレル) 」のショールームで取材を行った

【画像をすべて見る】⇒画像をタップすると次の画像が見られます  今回は『キャンプ職業案内』(三才ブックス)の著書であり、キャンプブログの運営やキャンプコーディネーターを務める佐久間亮介さんに、初心者が心がけることやキャンプを楽しむコツについて話を聞いた。

初心者はキャンプ場のコテージで実際に寝泊まりしてみること

 まず、初心者がキャンプを始める上で何から着手すればいいのだろうか。  佐久間さんは「最初はキャンプ場で過ごす体験を通じて、アウトドアライフに触れてみること」から始めるのがいいそうだ。 「キャンプと聞くと、テントを張って自然の中で過ごすイメージを持たれる方が多いと思いますが、全くの初心者には、キャンプ場に併設されたコテージに泊まってみることをおすすめしていますね。いきなりギア(アウトドア用具)を揃えてキャンプをするのは、やはりハードルがどうしても高くなってしまいます。  まずはコテージで自然に囲まれた空間で寝泊まりしてみて、『自然の中で生活することが苦にならないか』を確認すること。もし、虫が気になったり多少の不便さを感じたりするなら、そもそもテント泊には向いてないかもしれないので、グランピングできる施設で違うアウトドアの楽しみ方を模索するといいでしょう」  コテージであれば、テントが不要なためペンションやホテルに近い感覚でキャンプ場に宿泊できるので、初心者にとっては取っ付きやすいだろう。

デイキャンプでは、あれもこれもやろうとしない

キャンプ

自然に囲まれながらキャンプライフを送る佐久間さん(写真:本人所有)

 キャンプ場で過ごすことに慣れてきたら、次のステップとして日帰りの「デイキャンプに挑戦してみる」ことで、自分の好きなキャンプスタイルを見つけられるという。 「キャンプ場に行けば、他のキャンパーが実践するキャンプライフが自然と目に入ってくると思います。その様子を参考に、自分がやりたいキャンプをイメージしてチェアやテーブルなどのギアを揃えてみる。  そして、近場のキャンプ場へデイキャンプに出かけてみるといいでしょう。デイキャンプであれば、日帰りなので泊まるための道具は必要なくなり、比較的荷物も少なくキャンプができる。  最初のキャンプは正直かなり疲れるので、いきなり『SNS映えするような、おしゃれで楽しいキャンプにしたい』と意気込み、あれもこれもやろうとするのはおすすめしません。焚き火、料理、自然とのふれあいなど、キャンプを楽しむ要素はいくつかありますが、まずは優先順位を決めて、できることから実践していくこと。それが、キャンプが嫌いにならず、末長く楽しむ秘訣。徐々にステップアップさせていくのが重要です」
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1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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