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<第108回>初座長の明治座公演は「実質零(ゼロ)座長」。次なる座長「初主演映画」へと走り出した<純烈物語>

純烈明治座

<第108回>初座長の明治座公演は「実質零(ゼロ)座長」17日間を駆け抜け、純烈ジャーへ――

「明治座7月純烈公演」千穐楽は第2部の歌謡ショー後、カーテンコールがあった。まず第1部「ラブレターを取り返せ!」の演出を担当した村上大樹氏が呼び込まれその後、舞台出演者たちが一気に登場。口火を切ったのは、磯野貴理子だ。 「純烈さんとは、小田井さん以外面識がなく稽古場が初対面で、それが6月の半ば。毎日お顔を見ているんですけど、ファンになっちゃった。不思議ねえ、なんですかね、これ……魅力?」  ヒロイン役の星野真里は、舞台が終わると第2部を客席から見ていたと明かす。最後列壁際で磯野とともに振っていたペンライトが周りより明らかに激しかったため(当社比30%)、酒井一圭もステージ上から気づいたという。  曽我廼家寛太郎は2014年8月の前川清納涼公演(新歌舞伎座)以来の純烈との共演。当時の小田井涼平はオネエキャラだったため、隠密の時代劇で女形を演じていたと記憶をたどった。 「そうそう。(カツラや頭に装飾をつけていたため)2メートル50ぐらいありました」(小田井)  250cmの小田井は見たかった気がする。こうして出演者を代表し3人からひとこともらうと、酒井が純烈各メンバーに千穐楽を終えた感想を振り、後上翔太が語りだす。

これで人生最後になってもいいと思っていたんですけど……

「紅白歌合戦の時も皆さんに応援していただいてやっと立てて、一緒にやってきた仲間とかスタッフの皆さんに支えられて最後はそこに立ったんだなと実感したのと今、同じ気持ちです。明治座さんもそうですけど、前川清さん、日々いろんな先輩方がゲストで来ていただき、皆さんの力で今日を迎えられたとすごく実感しております。  で、もう一個紅白と一緒なのは、あの時もこれで人生最後になってもいいと思っていたんですけど、終わった瞬間にまたもう一回絶対出たいっていう気持ちになったんです。今も、もう一回こういう公演ができたらいいなと思います。『夢は紅白! 親孝行! そして座長公演!』ということで、これからも頑張っていきたいと思いますけど、ひとりで頑張りきれないところもあると思うので、皆さんのお力を貸していただければと思います」  締めの言葉としては申し分なかった後上。この調子であとの3人が気持ちを述べてエンディングと思いきや、白川裕二郎へ振る前に酒井が「私、段取りを一個すっ飛ばしていました」とリレーを中断。出演者である俳優の澄人が当日の18日、演出・村上大樹氏が前日の17日、さらに星野真里が27日と、7月誕生日の3名を紹介し、その場で祝った。
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『純烈のハッピーバースデー』で共演者を祝福
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(すずきけん)――’66年、東京都葛飾区亀有出身。’88年9月~’09年9月までアルバイト時代から数え21年間、ベースボール・マガジン社に在籍し『週刊プロレス』編集次長及び同誌携帯サイト『週刊プロレスmobile』編集長を務める。退社後はフリー編集ライターとしてプロレスに限らず音楽、演劇、映画などで執筆。50団体以上のプロレス中継の実況・解説をする。酒井一圭とはマッスルのテレビ中継解説を務めたことから知り合い、マッスル休止後も出演舞台のレビューを執筆。今回のマッスル再開時にもコラムを寄稿している。Twitter@yaroutxtfacebook「Kensuzukitxt」 blog「KEN筆.txt」。著書『白と黒とハッピー~純烈物語』『純烈物語 20-21』が発売

純烈物語 20-21

「濃厚接触アイドル解散の危機!?」エンタメ界を揺るがしている「コロナ禍」。20年末、3年連続3度目の紅白歌合戦出場を果たした、スーパー銭湯アイドル「純烈」はいかにコロナと戦い、それを乗り越えてきたのか。

白と黒とハッピー~純烈物語

なぜ純烈は復活できたのか?波乱万丈、結成から2度目の紅白まで。今こそ明かされる「純烈物語」。

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