NFTアートが1300万円で落札されたVRアーティスト「デジタル資産を保有するのが当たり前になる」
一芸に秀でた人たちが活躍する芸能界。華やかな業界である一方、“売れっ子”になるためには相当の努力や創意工夫が求められる。たとえ才能があっても、自分をうまくアピールできなければ、開花せずに終わってしまうだろう。
そんななか、役者やアイドル、歌手などさまざまな芸能活動を経て、現在はVRアーティストとして世界的に注目されている女性がいる。
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せきぐちさんが芸能の世界に興味を持ったのは、中学生の頃に演劇を体験したことだった。
「中学時代は物を隠されたり、水をかけられたりといじめにあっていたんです……。学生の頃って住む世界が狭いというか、閉塞感を抱いていて、『自分が社会に必要とされていない』と思う場面も多かった。でも演劇を体験したときに、すごい生きがいを感じたんですよ。自分のなかで、初めて生きる意味を見出せた瞬間でした」
自分の演技や立ち振る舞いで、見ている人を楽しませ、感動をもたらす。せきぐちさんの芸事に対する想いや信念が、学生時代に育まれていったのだ。
その後は、役者として名を馳せるためにモデル活動やダンスなどに取り組み、芸の幅を広げる努力をこなしてきた。
「人気の役者として活躍できるのは、ほんの一握りの人だけだと思っていました。有名になるためには、演技力はもちろん、応援してくれるファンも増やしていく必要があるので、役者以外の仕事も積極的に挑戦しました」
一時期、グラビアアイドルの仕事にも挑んだことがある。
映像作品の発売や、『週刊SPA!』の過去連載企画である「どるばこ」グラビアに出演するなど、精力的に活動したものの、長くは続かなかったという。
「ファンを増やすチャンスだと思ってグラビアの仕事もやってみたのですが、どうもしっくりこなくて(笑)。その後はダンスボーカルユニットを結成し、アーティスト活動を始めたんです。ストリートライブやライブハウスでのパフォーマンスを通じ、MCやダンスを人前で披露していましたね」
しかし、アーティスト活動もうまく軌道に乗らず、うまくいかない時期が続いた。追い討ちをかけるように、ユニットの解散や所属事務所の解散……。
「自分の努力と関係ないところで、空中分解していくのは正直辛かったですね。必死に頑張ってきたのに、活動しようにも続けられない。この時は結構苦労しました」
せきぐちあいみさんは、2016年からVRアートを本格的に始めて以来、VRによる3Dアート制作やライブペイントのパフォーマンスを行ってきた。
今年3月には、オークション出品したNFT(Non-Fungible Token)アートが約1300万円で落札されるなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで頭角を現しているのだ。これまでの長い芸能活動で意識したことや、今後の展望について本人に聞いた。
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演劇と出会って「初めて生きる意味を見出せた」
有名になるため、グラビアアイドルにも挑戦したが…
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
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