更新日:2021年09月29日 19:25
仕事

繋がれない・会えない・売れない…営業マン“苦難の時代”の生き残り術とは

新型コロナの流行で生まれた「営業の3ロス」

――新型コロナの影響でさらにその傾向が進んでいる気がします。 今井「僕は『コロナが影響を与えた営業の3ロス』という言葉をよく使います。それは①繋がらない、②会ってもらえない、③買ってもらえない、という3つです。お客様が会社に出勤していないことが増えたし、昔ならアポの際に『Zoomでいいですよね?』と言われることなんてありませんでした。しかし、今ではそれが当然です。  そして、いざ商談をしても買ってもらえない。お客様としてもコロナで先行き不透明だから『マストな商品以外は購入を見送る』という意識なんです。営業という仕事が変わったというよりも、『お客様の買い方が変わった』と言ったほうが正しい。だから営業が合わせざるを得なくなっているんです」

生き残るには「本質を見誤らないこと」

――そういった変化のなかで生き残るにはどうすべきでしょうか? 今井「いくら業務が複雑化しても本質を見誤らないことだと思います。営業とは『言葉を使って人を動かす仕事』という事実は変わりません。商談を通して、お客様に『買う』という行動をとってもらわなくてはいけない。  今の時代にお客様を動かすには、押し売りなんてもってのほかだし、単に御用聞きのような営業をしていてもダメです。そもそも、お客様が『その商品が欲しい』と思っていたら、すでに問い合わせをしているはずです。どんなにいい商品でも『いらない』『今は買う必要がない』と思っているからこそ、営業が必要になるわけです。  そうしたお客様に『今、この商品が必要だ』と思ってもらうには、営業主導でお客様すら気づいていない課題を掘り起こして、『この商品がその課題の解決につながる』と感じてもらわなくてはいけません。言い換えれば、営業とは『可能性を見える化する仕事』なんです」 ――いくらいい商品でも説明だけでは購買に繋がらないわけですね。 今井「これだけ物やサービスが溢れているのだから、いい商品があれば売れるという時代は終わりました。これからは、営業が『新しい課題を設定する力』がなくては、買ってもらえない。だからこそ、営業パーソンはもっと専門職になるべきだと思っています。これからの時代の営業は、『誰でも一度は通る仕事』ではなく、特別な訓練をされた『選ばれた人がする仕事』になっていくと思っています」 <取材・文/週刊SPA!取材班 写真提供/セレブリックス>
株式会社セレブリックスの執行役員マーケティング本部長として、コーポレートブランディング、事業企画、マーケティング、営業領域を管掌。また、セールスエバンジェリストの肩書で、主に法人営業と新規営業における、セールスモデルの研究、開発、講演を行う。Twitter/@M_imai_CEREBRIX

セールス・イズ 科学的に「成果をコントロールする」営業術

のべ1100社12000商材で実績 年間1.5万人が学ぶ営業メソッド


1
2
おすすめ記事
ハッシュタグ