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自衛隊員へのワクチン接種は進んでいるのか?/自衛隊の“敵” 第6回 小笠原理恵

ワクチン未接種の自衛隊員は「不安材料」になる

 7月20日、陸上自衛隊は、東京2020五輪・パラリンピックの50代支援要員が新型コロナウイルスに感染したと発表しました。東京都は緊急事態宣言も出ており、連日数千人単位の感染者数発表があります。自衛隊のオリンピック支援要員に新型コロナ感染症陽性者が出てしまうリスクはワクチン接種数から考えれば仕方ないことです。陽性者が確認されれば、感染した隊員だけでなく濃厚接触者も隔離監察対象となります。当然、五輪支援にも支障が出ます。  自衛隊は各地の災害派遣要請に応えていますが、ワクチン未接種はどこの被災地でも支援派遣地でも「不安材料」となります。自衛隊は派遣先に赴く前にせめて1回はワクチンを打つことを推奨していますが、自治体接種で「割り込み」はできないので、ワクチンを接種したくても現時点で方法がありません。  災害派遣要員は当該地域だけでなく全国から集められています。感染者が出れば派遣先も帰還する地元も不安でしょう。今からでも遅くはありません。自衛隊員に対して、国は優先接種枠を設けて早期の接種をお願いしたいと思います。自衛隊員一人ひとりが国の宝です。ワクチン免疫で守られた自衛隊はその強さで私たちを守ってくれるのですから。
―[自衛隊の“敵”]―
おがさわら・りえ◎国防ジャーナリスト、自衛官守る会代表。著書に『自衛隊員は基地のトイレットペーパーを「自腹」で買う』(扶桑社新書)。『月刊Hanada』『正論』『WiLL』『夕刊フジ』等にも寄稿する。雅号・静苑。@riekabot


自衛隊員は基地のトイレットペーパーを「自腹」で買う

日本の安全保障を担う自衛隊員が、理不尽な環境で日々の激務に耐え忍んでいる……

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