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「馬だけではなく騎手も育てる」BCトレーナー矢作調教師の凄さに迫る

日本人調教師によるブリーダーズカップ制覇

デルマー競馬場

ブリーダーズカップが行われたデルマー競馬場

 11月7日の朝、日本調教馬によるブリーダーズカップ2勝という吉報が飛び込んできました。ブリーダーズカップとは、様々なカテゴリーのチャンピオンをまとめて決める、アメリカ競馬の祭典のこと。1996年のタイキブリザードによる初挑戦から25年、日本競馬界の悲願が一つ達成されたのです。  芝の女王を決定するブリーダーズカップ・フィリー&メアターフでラヴズオンリオーユーが歴史の扉を開くと、その約2時間後、ダートの女王を決定するブリーダーズカップ・ディスタフをマルシュロレーヌが勝利。  この2頭を管理しているのが矢作芳人調教師です。矢作調教師といえば、過去に3度、リーディングトレーナーの座に輝き、2020年にはコントレイルで無敗の三冠を達成するなど、多くの競馬ファンに“一流調教師”として知られています。  ですが、矢作調教師の真の凄みは、獲得タイトルや勝利数では測れない部分にあると筆者は考えます。早速、紹介していきましょう。

矢作調教師の凄み1 いろいろな生産者の馬で勝っているのが凄い!

 今現在、日本競馬はノーザンファーム中心に回っていると言っても過言ではありません。2021年11月9日までに行われた国内のG1レース17戦で、ノーザンファーム生産馬が10勝。大レースを目指し、より多くの賞金を稼ぐためには、ノーザンファーム生産馬を揃えるのが王道でしょう。 矢作調教師 生産者別成績 生産者      着別度数 ノーザンファーム 9-11-8-62/90 上村清志     4-2-4-18/28 社台ファーム   3-6-4-28/41 下河辺牧場    3-5-3-17/28 ノースヒルズ   3-2-2-14/21 木村秀則     3-1-0-5/9 社台コーポレーション白老ファーム          3-0-1-20/24 チャンピオンズファーム          2-3-1-13/19 三嶋牧場     2-1-1-9/13 Desert Star Phoenix Jvc          2-1-1-0/4 レイクヴィラファーム          2-1-0-10/13 グランド牧場   2-0-0-9/11 藤原牧場     1-1-0-4/6 追分ファーム   1-1-0-1/3 ゼットステーブル 1-0-2-7/10 岡田スタッド   1-0-1-8/10 天羽牧場     1-0-1-3/5 Bonne Chance Farm LLC & Stud RDI LLC          1-0-0-2/ 3 集計期間:2021. 1. 5 ~ 2021.11. 7  2021年における矢作厩舎の生産者別成績をみてみると、ここまで矢作厩舎はJRAで44勝を挙げていますが、ノーザンファーム生産馬による勝利は9勝と占有率は20%程度。そして18の生産者で勝利を収めています。  46勝を挙げ関西リーディングトップを走る中内田厩舎は20勝がノーザンファーム生産馬、39勝を挙げ関西リーディング3位につける友道厩舎は26勝がノーザンファーム生産馬ですから、いかに矢作厩舎の馬の生産先が多岐にわたっているかをご理解いただけるのではないでしょうか。  ノーザンファーム隆盛の時代に、外国産馬や日高地方の生産馬もバランスよく取り揃えた上でリーディングトレーナーを獲得する。ここに矢作調教師の凄みが凝縮されています。
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