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ジャパンカップ予想 3冠馬3頭の能力を数値化してみた

3冠馬3頭の能力を数字で紐解く

 2020年も残すところ後少し。今週はジャパンカップが行われます。特に今年は3冠馬3頭が出走するという世紀の一戦となりました。注目度の高い当レースを現在開発中の指数を用いて展望していきます。
安井涼太氏

安井涼太氏

 今回も最初に、指数について簡単に解説しておきたいと思います。現在作成している指数は競走馬を車のギアのように「1速」「2速」「3速」「4速」「5速」と喩えて、今回のレースではどのギアが問われるかを予想、分析しています。そのギアで強い馬はどの馬か?というのを表現しているのが当指数となります。  1速はいわゆる前半から飛ばして勝負所となる直線で加速せずにバテ合いをいかに凌げるか?というレース展開を指しています。反対に5速は道中ほとんど動きがなく、勝負所となる直線に入って大きく加速し、どの馬の最高速度が一番速いか?というレース展開を指しています。レースで問われる適性、そしてその能力を同時に評価できる指数というのが特徴です。詳しくは過去の記事も参考にしていただけると幸いです。

単なる上がり勝負にならないのがジャパンカップ

 まずはジャパンカップというレースについておさらいしておきましょう。東京競馬場の芝2400mで行われる当レースは、最大の特徴として525.9mの直線が挙げられます。当レースのほかに日本ダービーやオークスも行われますが、いずれも長い直線を活かしたレース展開になる事が多く、やはり直線に入って大きな加速が入るラップになります。ジャパンカップもこの傾向に漏れず、平均ラップを見てもわかる通りレースの道中(スタートからラスト3ハロンまで)を3ハロン換算したタイムとラスト3ハロンタイムを比較すると1秒も後者の方が速くなっています。直線に入り一気に加速していることがわかるでしょう。
ジャパンカップの平均ラップ

ジャパンカップの平均ラップ

 しかし、ラップを細かく見ていくと、ラスト3ハロン目に11.5秒と速いタイムが記録され、ラスト2ハロン目は11.7秒。ラスト1ハロン目は12.1秒とラスト3ハロン目をピークにゴールに向かって失速していくラップとなっています。つまりトップギアに上がった後はいかに持続させるか、が重要となるわけです。  このようなラップになる要因としては、1つは2400mという距離。単純に長い距離を走る分、スタミナが必要となりバテる形になるという事が挙げられます。ただ、それ以上に大きな点はジャパンカップという格式の高いレースだという点でしょう。国内では有馬記念と並んで1着賞金が3億円という高額賞金レースで、各陣営もこのレースを勝つことを目指して出走してきます。騎手も勝ちたい意識が強くなる事から直線の長い2400m戦にしてはやや前掛かりな展開になっており、道中のラップも12秒台前半のラップが終始刻まれています。こうした要因からタフなレースとなり、長い直線で一度大きな加速こそ入るものの、徐々に失速していくラップとなっているというわけです。  そのため、最高速度も当然重要となるのですが、それと同時に減速しない力(これを私は車に喩えてエンジンブレーキの強さと呼んでいます)も重要となります。単純な上がり勝負にならないのがジャパンカップというレースなのです。
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注目の3冠馬3頭の評価はいかに……!?
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