更新日:2021年12月20日 14:55
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ワクチン接種に否定的なキャバ嬢たち。その根拠の出所を聞くと――2021年ベスト10

噂を信じてワクチン拒否

 一方、ワクチン打たない派の25歳のキャバ嬢からはこんな意見も。 「友達が言ってたんですが、ワクチンを打つと女性は子宮の病気になりやすかったり子供ができにくくなるというのを聞きました。それに、インフルエンザのワクチンと一緒で毎年打たないと意味がないという話も。  ずっと打ち続けることで免疫力がなくなってしまい、数年後に普通の風邪で死んじゃうとも聞いたので怖いですよね。それに私はワクチンパスポートも反対です。あれって打たない派からしたら差別なのでは?と考えちゃう。将来的に飲食店に入るのにワクチンパスポートが必要となるのであれば、PCR検査の陰性証明もOKにしてほしいですね」  今回、取材して驚いたのがワクチンにまつわる陰謀論や間違った情報を信じているキャバ嬢が一定数いるということだ。頷きながら話を聞き、反論もしたのだが、残念ながら聞く耳をもってもらえなかった。

インフルエンサーの影響でアンチワクチンに

 こうしたワクチンについて真偽不明な噂が飛び交うことについて、大阪のキャバクラに勤務する23歳の女性はこのような指摘をする。 「LINEでフォロワー数がダントツに多いある人がワクチン反対を唱えていて、それが”イイネ”で拡散されて信じている子が結構います。最近のコってニュースはおろかTwitterとかもあんまり見ないんですよ。情報はLINEで収集する子が多いので、友人が拡散したものをそのまま真に受けてしまうんです。  私は周りの人に不安な思いをさせたくないからシェアはしませんが、無責任に拡散している人達を見るとどうなのかなと。店の女のコの間でもワクチン賛成派と反対派で意見が別れていますね。  水商売では昔から政治・宗教・野球の話題がNGとされているのですが、うちの店でもそれと同じくらいコロナ陰謀論やワクチンの噂話はNGとなっています。じゃないと、女の子同士やお客さんと揉めちゃうんですよね」  筆者はワクチン陰謀論を唱えている人やワクチンに関する悪い噂を信じる人に対して何も思わないが、水商売の世界にどっぷり浸かってしまうと世間の一般常識からズレたりすごく狭い世界でしか物事を考えてしまわなくなることはよく分かる。  そういう人達に1度信じてしまったことを指摘するのは、すごく難しいことなのかもしれない……と、今回の取材で改めて感じた。とにもかくにも、コロナが早く収束して、飲み歩ける日が来ることを強く願った。 <取材・文/カワノアユミ>
東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano
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