「ベルリン市民が抱いている“恐怖”とは、オミクロン株そのものよりもオミクロン株のせいで再びロックダウンが実施されるのかというものです」
越中氏は筆者にそう語った。ドイツでは新型コロナの第4波が猛威を振るっている最中である。が、長引くパンデミックは同国の経済に大きな影を落としている。端的に言えば「感染する不安」よりも「経済活動が停止する不安」のほうが大きい、ということだ。
「日本でも“ドイツのワクチン接種義務化”の話が報道されていると思います。ワクチン未接種者に対して大幅な行動制限を課す、ということも日本に伝わってるはずです。ただ、それは“ワクチンなんか絶対打たないぞ!”と決心している人が相当数いるということでもあります」
意外なことだが、ドイツのワクチン接種率は西欧の中でも低い割合に留まっている。Our World in Dataの調査によると、2021年11月25日時点でワクチンを2回接種したドイツ国民の割合は68.3%、12月9日時点で69.4%である。ちなみに12月9日の日本の2回接種率は77.8%だ。
さらに時が進んだ12月25日、ドイツの2回接種率は70.7%に達したものの、その数字は依然として日本に届いていない。接種が進んでいるとは言い難い状況だ。
「日本にも反ワクチン主義の人はいますけど、ドイツは日本以上の割合でそういう人がいると考えてもらって間違いないです。しかもそれは、新興宗教じみてます。どういうことかというと、反ワクチン主義を他人に強要しようとするんです。街頭でのデモやPRに留まらず、友人にも“ワクチン打つな!”って呼びかける感じです」