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「子煩悩なお父さん」を自称し、子育てを妨害する夫の実態とは

パートナーから傷つけられながら、健全な子育てをすることは不可能

 子育てに正解はないでしょう。社会環境は時代によって変わり、子どもはそれぞれの発達特性をもっています。だからこそ、事前にどこかで決めてきた「自分の」身勝手な理想ではなく、この「私たちの」理想がなんなのかを、話し合い続ける必要があります。 「子どもにとって最も重要な環境要因のひとつは父と母における愛着」だと言われています。様々な理由が絡み合ったものですが、「愛着のある=他者との安心できる関係の模範例を見ることで愛着を学ぶ」からだ、とここでは単純化します。。  また、親子関係における適切な愛着を形成する余裕が生まれない原因は、両親の愛着関係が育まれていないことにもあります。  要するに母親側からすれば、「パートナーからボロボロに傷つけられながら、子どもが愛着を持てるようにケアをする余裕を持つことが困難」なのです。  このように、母親が子どもをケアするという重要な能力を奪い、さらにその暴力によって子どもの発達を阻害し、健康な精神を育てる機会を奪っているのは、子どもを守っているつもりの加害者自身です。

他人から「夫が子煩悩でいいわね」と言われて悲しくなったら危険信号

<被害者のためのDV・モラハラを見抜くポイント>  あなたの家族が第三者といる場面で、パートナーが「ママ怖いよね」と冗談めかしてあなたを悪者にし、子どもを庇うような行動をしたときには注意が必要かもしれません。 「旦那さん、子煩悩でいいわね」と言われると悲しくなったり、腹が立ったりしませんか? 「最近家に居場所がない、子どもも反抗するばかりで優しく接することができない」と悩んでいる原因は、パートナーのモラハラかもしれません。 <加害者のためのDV・モラハラを自覚するポイント>  もしもあなたが「妻は子どもに暴力的だから叱ってやっている、自分はいい家族を作るためにこんなに努力しているのに聞く耳をもたない」と思っているとしたら、その原因を作っているのはあなた自身である可能性があります。  子育てにおいて、家庭において大切なことをパートナーと話し合ったことはありますか? 相談や合意もなしに「自分の理想の家族観」を押し付ける行為は加害です。 「自分は今まで、一方的に自分の考えを押し付けることなく相手の話を聞いたことがあるだろうか?」  そう振り返ってみることで、自分の加害性に気付くことができるかもしれません。
DV・モラハラなど、人を傷つけておきながら自分は悪くないと考える「悪意のない加害者」の変容を目指すコミュニティ「GADHA」代表。自身もDV・モラハラ加害を行い、妻と離婚の危機を迎えた経験を持つ。加害者としての自覚を持ってカウンセリングを受け、自身もさまざまな関連知識を学習し、妻との気遣いあえる関係を再構築した。現在はそこで得られた知識を加害者変容理論としてまとめ、多くの加害者に届け、被害者が減ることを目指し活動中。大切な人を大切にする方法は学べる、人は変われると信じています。賛同下さる方は、ぜひGADHAの当事者会やプログラムにご参加ください。ツイッター:えいなか

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モラハラ、パワハラ、DV
人間関係は“ことば”で決まる

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