お金

「人生の裏技」を探す子供たち…ネットにはびこる“稼げる情報”の罪

代々のお金持ちは嫌われず、成金が嫌われるのはなぜ?

――フランス在住のひろゆきさんは、海外との違いを感じますか?  ひろゆき:日本ではお金の話は汚いことで触れないようにする謎文化がありますけど、アメリカでは初めから「稼ぐことはきれいなこと」だと教育している気がしますね。今住んでいるフランスは成り金が嫌いなので、どっちかというと日本側の価値観ですね。 大河内:へぇ、それは意外でした。 ひろゆき:普通の人が汗水垂らして働いても大金が手に入るわけがないし、稼いでいるヤツは何かおかしなことをしていると考えてしまうのかなと。一方、代々のお金持ちの人は、何か悪いことをしたんじゃなくて、単に昔からお金があっただけだって。 大河内:まさに固定概念ですね。 ひろゆき:あと、代々の金持ちが嫌われないのは、わりと子供のときから「人前で成り金主義を出すな」とか、きちんと教育を受けていたりするんですよね。で、成り金の人ってすぐに「俺、こんないい車を買ったぜ」とかって自慢しがちという。そこで墓穴を掘っているから嫌われているんだろうなって気がするんですけどね。

ドカンと稼ぐ人の年齢が下がっている

大河内:ただ、今は仮想通貨とか、ドカンと稼ぐ人の年齢が下がっている気がしているんですが、そんな稼ぐ若いコたちって、実は質素な暮らしだったりするんですよね。 ひろゆき:僕の知り合いにも「チャンネル登録者数が200万人いっています」みたいな、儲かっている若手配信者がいますけど、みんなすごく金銭感覚が真っ当なんですよ。「実家の家を建てて、あとは貯金しています」とか。車も普通に家庭用のワゴンですとか。 大河内:そんな若いコが社会の中心になる10年後には、一巡して成金主義が消えていくんじゃないかと期待しているんです。お金の教育をしていくためには、「稼いでも質素で十分」という感覚がなんで形成されたのか、若い人に話を聞いて回るのが重要なのかも。  次回の後編では、「なぜ日本の学校ではお金の教育ができないのか?」など、教育の問題点について2人がトーク。乞うご期待! <取材・文・撮影/杉原光徳(ミドルマン) 渡辺大樹>
’83年生まれ。’17年に独立。YouTube「大河内薫のマネリテ学園」ほかメディア運営多数。8.2万部突破の最新作『貯金すらまともにできていませんが この先ずっとお金に困らない方法を教えてください!』が発売中
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