カーライフ

ソルテラはWRX、bZ4Xはレクサス。姉妹EVなのに乗り味が異なる理由

カーマニアの絶望と希望

来るべきガソリン車の新車販売禁止に向けて、各自動車メーカーが続々とEV(電気自動車)を発売しているなかで、カーマニアは絶望していました。その理由の1つは、EVはどれを乗っても一緒と感じるから。排出ガス規制があるなかで、各メーカーがやりくりしていることは承知しておりますが、でも……。そんな絶望の淵にいたら光明が差してきました。
オートクラブ

SOLTERA

マリオ高野=文 Text by Mario Takano 雪岡直樹=写真 Photographs by Yukioka Naoki

あきらめないで! 違いがわかる電気自動車が登場しました

 水平対向エンジンを搭載するMTのSUBARU車ばかりを3台も所有するライター・マリオ高野です。このほど発売されたSUBARUとトヨタの合作BEV(バッテリー充電式の電気自動車のことで「ベブ」と呼ぶ)に乗った印象を報告します。  個人的に現状のBEVは、短距離の移動手段としては理想的な乗り物だと思いますが、クルマオタクが心血を注ぎ、多くを犠牲にして情念を燃やす対象にはなり得ないと絶望しております。その理由は、現状のBEVは何に乗っても同じだと感じていたからです。  音が静かでフル加速をすると首がボキッと折れそうになるほどの強烈な加速をする、重いバッテリーが床下に置かれるので安定感が高く、重厚感もあるといった美点が挙げられますが、これはほぼすべてのBEVに共通します。  とりわけクルマオタクが重視する走りの味わいにおいてはどれに乗ってもだいたい同じで、エンジン車のようにメーカーごとの個性を強く打ち出せないのは明らか。違うのは加速力の強弱ぐらいで、航続距離は車体のサイズに比例。早くもBEVに飽きてきました。  そんなかで登場したのが、ソルテラ/bZ4X(ビージーフォーエックス)です。
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実際乗ってみてどうだったのか?
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1973年大阪生まれの自動車ライター。免許取得後に偶然買ったスバル車によりクルマの楽しさに目覚め、新車セールスマンや輸入車ディーラーでの車両回送員、自動車工場での期間工、自動車雑誌の編集部員などを経てフリーライターに。その後、群馬県太田市へ移住し、現在は太田市議会議員に。X(旧Twitter):@takano_mario

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