更新日:2021年05月31日 17:50
カーライフ

FCVはEVより断然イイ!でも乗用車としての未来はない

かつての究極のエコカーは今……

 自動車会社⇒モビリティカンパニーへの変革を目指して進化中の我らがトヨタ。富士山の麓に実証実験のための街まで作っちまうなど、その深謀遠慮は庶民には測りかねますが、燃料電池の市販車は、今の日本ではちょっと難しいかもしれません。テスラ・モデル3に比べると、乗り心地もフィーリングもとってもいいので、カーマニアとして応援はしてますが…….
MIRAI

2代目MIRAIの航続距離は約850㎞。額面通りなら、担当Kの青森の実家まで走れます。ただし、東北地方は仙台以北に水素ステーションがないので、行ったら最後、自力で帰京はムリですが

永福ランプ(清水草一)=文 Text by Shimizu Souichi 池之平昌信(流し撮り職人)=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu

EV&ECVに突きつけられた難題

MIRAI

2代目MIRAIは710万円~。最高出力は182馬力。モーターで駆動する点ではEVと同じだが、バッテリーへの充電を水素の化学反応で発電した電力で行うのがFCVの特徴(EVはバッテリーへの充電を外部の電力で行う)

MIRAI「我が国は2030年までに、CO2排出量を2013年度比で46%削減することを目指します」という菅義偉総理の発表を聞いて、「えええ~~~~~っ!」と叫んでしまいました。   あと10年しかないじゃんかー! ムリムリムリムリ~~~っ!!  例えばクルマの分野に関しては、仮にすべてのクルマをEV(電気自動車)やFCV(燃料電池車)にしたって、CO2削減効果なんざ、たかが知れている。EVは火力発電の割合を劇的に減らさなきゃあんまり意味ないし、FCVだってCO2を出さずに作ったグリーン水素を使わなきゃダメだ。そのどっちも、日本にとってはハードルが高い!
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MIRAIに未来なし!
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1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中

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