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山上容疑者の全ツイートに衝撃。ネトウヨで“安倍シンパ”、41歳の絶望

「誰も助けてくれない」という孤立感

統一教会についてかなり調べている山上容疑者は、被害弁護団などの支援活動も知っていたのではないか。2004年には、ある相談機関にメールを送っていたという報道もある。だが、ツイートからは、孤立感を深めていった様子がうかがえる。 山上ツイート 恵まれてる========== ・(統一教会2世=信者の子=が辛さを告白したツイートに対して) 「2世の苦しみか。 実に下らない。親を殺してニュースになる2世が現れて統一教会の名が出れば許してやろうかとも思うが。」(2021年5月18日) ・(友人の自死を嘆くツイートに対して) 「誰にも助けられない問題はある。どこまでも個人が背負うしかない問題。アイデンティティの問題。それこそが尊厳。」(2021年5月1日) ・(コロナ禍でうつ状態になった大学生の記事に対して) 「言っちゃ何だがオレの10代後半から20代初期なんかこれ以下だよ。社会問題として支援が呼び掛けられる様は羨ましいとすら思う」 「正直に言うと震災の時すらそう思った。肉親を失い生活基盤を失い病むのは同じでもこれだけ報道され共有され多くを語らずとも理解され支援される可能性がある。何て恵まれているのだろう、そう思った」(2021年2月28日) ============ コロナ禍や災害に比べて、宗教団体への献金は「自らやっている」と自己責任論でかたづけられやすい。その中で、山上容疑者は「誰も助けてくれない」という思いを募らせていったのかもしれない。

『ジョーカー』への共感

山上容疑者は当初、韓鶴子・世界平和統一家庭連合総裁の殺害をくわだてていた。その来日前日に映画『ジョーカー』(2019年10月4日、日米公開)を見たらしく、ツイートでも何度か『ジョーカー』に言及している。 ============ ・「オレがJOKERを観たのは鶴子がやって来る前日、名古屋でだった」 「コロナ渦でjokerも隔世の感がある。今年はおそらく鶴子は来ないだろう。それはオレにとって吉か凶か」(2020年8月12日) ・「原作やダークナイトの純粋な『悪』というジョーカーから考えるとアーサーはジョーカーではない、というのはあり得る。彼はジョーカーに扮した後でも、自分ではなく社会を断罪しながら目に浮かぶ涙を抑えられない。悪の権化としては余りにも、余りにも人間的だ」(2019年10月16日) ============ 韓鶴子総裁は、2019年10月5〜6日に名古屋で行われた教会イベントに参加、山上容疑者は「火炎瓶を持って会場に行ったが入れなかった」と証言しているという。その前日というから、既に犯行を決めて名古屋入りしてから、『ジョーカー』を公開初日か2日目に見たわけだ。 この映画は、親や社会から徹底的に踏み付けにされたアーサーが、悪の権化ジョーカーに変貌するまでを描いた傑作だ。「目に浮かぶ涙を抑えられない」ジョーカーに、山上容疑者が深く共鳴したことがうかがえる。 ちなみに、2019年10月5日の教会イベントでは自民党の細田博之現・衆議院議長らが祝賀スピーチを行い、6日には日本の地方議員約200名が出席したという(現代ビジネス、2022年7月14日)。
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教会は山上家に「哀憐の情」
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