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吉高由里子(34)の“無双”はなぜ続く?デビュー時から変わらない吉高像とは

デビュー時から変わらぬ吉高像

 吉高はいつまでも少女のような1面を失わず、不思議と可愛らしい。それでいて根性がある。蜷川さんに胸を見せたこと、交通事故で発憤したことにもその性格は表れている。これも魅力につながっていると見る。ちょっとやそっとのことではへこたれないから、笑顔を失わない。表情に陰りがない。  テンションも変わらない。吉高は2011年6月から早々とTwitterを始め、約340万人もフォロワーがいるが、つぶやきの文体やノリはずっと同じ。「営業用」の言葉とは思えない。こんな内容である(以下、原文ママ)。 ■9月21日「やればやるほど迷子になる あ、これか!思った瞬間にはもう またどっかに行っちゃったりして…ひぃーわっかんないなぁーって 演劇の洗礼を受ける毎日です岩松さんワールド。。天才の頭の中はわからないよね」(筆者注・10月7日から東京・下北沢の本多劇場などで上演される岩松了さんの演出舞台『クランク・イン』に眞島秀和とダブル主演) ■8月31日「キーマカレー作ってるなうだけど よく考えたら お昼麻婆豆腐食べたよ 今日は ひき肉食べたい日だったのかなぁ 辛いのに吸い付きたい日なのかな」  多くの人が抱く吉高のイメージから外れていないところが面白い。

オン・オフを使い分けない自然体の魅力

 バラエティ番組で素顔をさらけ出すような人ではないが、女性誌のインタビューではオフタイムの自分を語っている。やはり視聴者や観客が思い描く吉高像のままだ。 ――ストレス解消法は? 「『鬼滅の刃』の禰豆子みたいに寝る。私は割とストレスに無自覚なのですが、時々、2日近く寝ていることがあって。無意識に自分を守るとか、回復しようとしているのかな、と最近思います」(NIKKEI WOMAN 2021年11月) ――買い物スタイルは? 「洋服すらコンビニ並みの速さ。選ぶのも速いし、店員さんが洋服を丁寧に包んでくれるのも待てないくらいせっかち(笑)。包んでもらっている間に別の店を回って買い物しています!」(同2020年11月号)  吉高が2年後の大河で演じる紫式部が、平安中期の貴族で女流物語作者なのは知られている通り。学者で詩人の藤原為時の娘で、本人も学問に通じ、1000年の時を超えるベストセラー『源氏物語』や『紫式部日記』などを残した。  一方で恋もした。お相手は太政大臣や摂政などを歴任した藤原道長(配役未定)。道長は『源氏物語』の主人公・光源氏とも言われている。  紫式部は生年月日を含め、謎の部分も多い。その分、脚本を書く大石静さん(71)が想像を膨らませ、斬新な紫式部像をつくり上げてくれるはず。それを吉高がいつもどおり、自分に重ね合わせて演じてくれるに違いない。 <文/高堀冬彦>
放送コラムニスト/ジャーナリスト 1964年生まれ。スポーツニッポン新聞の文化部専門委員(放送記者クラブ)、「サンデー毎日」編集次長などを経て2019年に独立。放送批評誌「GALAC」前編集委員
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