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現役セクシー女優が所属事務所の取締役に就任「同じ目線で悩みに寄り添いたい」

普通の会社員からAVの世界へ

栄川乃亜——栄川さんは来年でデビュー7周年を迎えますね。改めて、これまでのセクシー女優人生を振り返ってみてもらえますか? 「7年……? そんなになるのか。私の中では5周年で止まっちゃってるんですよね。そういうのはファンが把握してるから大丈夫なんですけど。とりあえず振り返ってみますが、本当にデビュー秘話とか派手な話が何もなくて申し訳ないんです(笑)」 ——どうしてセクシー女優になろうと思ったんですか? 「ひと言でいえば、貯金したかったんですよ。当時は普通の会社員だったんですが、何かアルバイトしたいなぁと思っていて。『AVやらずに水着撮影だけの仕事でもOK』ってことで、今の事務所に面接に来たのが始まりですね。  正直、AVなんてぜんぜんやる気なかったです。ただ、すごく印象に残ってるのが、会長が足を引きずって現れたことかな? 『もしや撃たれたのか? ヤバい、AVやっぱヤバい!』ってビビったんですけど、結局は痛風の発作だったという(笑)」 ——とんでもないファーストインプレッションですね(笑)。 「で、その時に『君はAVに向いてるね』って言われたんですけど、そもそも向いてるって何? という話じゃないですか(笑)。  でも、本音では絶対に水着だけじゃないと嫌ってことでもなくて。どうしようかな〜なんでもいいんだよな〜。まあ、一回やってみてイヤならやめればいいか! ってことでデビューしました」 ——本当は絶対嫌だったとも最初からノリ気とも違う、不思議な流れですね。 「こういうデビューの仕方って、私の1年後輩の子くらいまでだと思いますよ。以降はAVの世界に憧れを抱いていたり、やる気に満ち溢れたりして自ら来てる子が多いんです。『この世界で一生懸命頑張りたい!』がほとんど。  私なんてAVはモザイクがかかってることすら知らないくらいでしたけど、だからこそ、逆に何も考えずに頑張れた部分もあるのかなと思います」

デビュー当初とイメージ激変「最初はキャラを守ろうと必死だった」

——デビュー当時、栄川さんはロリ系、可愛い、アイドルというキーワードがマッチする女優さんというイメージが強かったように思います。 「そうですね。デビュー当時はかなり大人しくしてたと思いますよ。特にツイッターはだいぶ意識して可愛くやってたし、そうあるべきだと思ってました。  今思うと何が正解かがわからず、周りから言われたままにやっていた時期でした。ファンの方が来るイベントでも、最初はキャラを守ろうと頑張っていたけど、後半になるとそれも限界で素が出てしまったりして。それでも、どこまで自分を出していいのかまでは考えてなかったですね。まだピュアだったのかもしれない」 ——現在は髪色を見てもわかるように、かなり自由に自分らしく活動してるように感じます。 お酒が大好きなのもすっかり浸透してますよね。 「女優を始めた当初は『求められていることを全力でやる』ってことに真っすぐ一直線だった気がします。そうやって求められた栄川乃亜像を完璧に作りあげていたことも、すごく素敵なことだとは今も思うんですよ。そういうやり方がラクだし向いてるっていう女優さんも実際いますしね。  そうは言っても、ずーっと理想の自分でいないといけないって本当は苦しいことでしょう?」 ——栄川さんはどんなタイミングで「脱・理想の自分」ができましたか? 「長く活動していれば、ファンも長い人が増えてきますよね。仲良くなっていくのでファンの前では安心感をおぼえるようになって、気付いたら自然とこうなってました(笑)」
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理想と現実のギャップに苦しむ新人女優たちへ
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