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現役セクシー女優が所属事務所の取締役に就任「同じ目線で悩みに寄り添いたい」

理想と現実のギャップに苦しむ新人女優たちへ「他の人と比べない」

取締役——活動している中で心掛けていることはありますか? 「『他の人と比べない』ですね。これ、女優さんたちみんなに伝えたいんですよ。それぞれの個性を大切にして欲しい。今の時代、この業界にはSNSやYouTubeを見て入ってくるから、『ああいう風になりたい』って思う理想と、そうはなれない現実のギャップに苦しんでいる子も多いように思います。  憧れの女優さんにはなくて、あなただけにあるものもいっぱいあるんだよ、それが全てじゃないんだよ、って言ってあげたい。みんなちがって、みんないい」 ——金子みすゞですね(笑)。 「そう、この気持ちは大事ですよ。今はいいね!の数とか再生回数とか、結果の数字が見えてしまう分、比較してしまう気持ちもわかりますが、それを辛いと思うよりも、自分がどうしたいのか、何ができるのか。そこを意識して前を向いて欲しいですね」 ——AV業界は今後どのように変化していくと思いますか? 「本当にやりたい女の子しか入って来ない業界になると思います。今ってすごく厳重じゃないですか。『これできますか? これもできますか?』って、ハードルが上がりすぎてるところはあると思う。  でも、それを言ったら私なんてどうなっちゃうんですか!? 獲れたてのじゃがいものままでデビューして、もうすぐ7年も経ちますが、ようやくポテトサラダになったかな? くらいなのに(笑)。ただ、真面目な話をすると、長く続けている女優さんって、仕事に真剣に取り組みながらも力を抜けるところは抜いてるんですよね」 ——そして栄川さんを筆頭に、長く続けている女優さんが昔より格段に増えましたよね。 「もちろん、一生続けられる仕事じゃないっていうことも事実です。その後、何をするのかって女優にとって重要なテーマなんですよ。だから現役の間に自分に向いていることをどんどん探したほうがいいんです。  私自身、近年は『自分はいったい何の人なんだ』と考えることもありました。でも取締役という役職を得て、一個だけでも見つけられた気がしています」 ——セクシー女優のセカンドキャリア問題にも繋がる話ですね。 「みんなが取締役を目指す必要はないけれど、こういうことをやった女優がいるという一例にはなるかなと。引退してAV監督になった子もいるし、音楽活動をしたり、結婚したり、一般企業に就職したり。本当はどんな道を選んでも正解なんです。  もしも引退後もセクシー女優だったことを人生で生かしていくとしたら、私としては嬉しいですね」 ——最後にライフプロモーションの取締役として、今後の目標を聞かせてもらえますか? 「今の私がやっていることは、これまで女優同士でもしてきたことの延長です。でも、女優という立場の中だけではやっぱり限界がありますから。  取締役として新しい形で所属事務所の女優さんたちをサポートしていけたらと思います。うちの相談会みたいな制度を取り入れるかどうかは、各事務所それぞれ違うとは思いますが、業界的にこういった動きが波及していくといいなと思っています」 <取材・文・撮影/もちづき千代子>
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