お金

高校中退、手取り20万円以下の厳しい生活を「副業」で脱却するまで

中古カメラの「せどり」に活路

船田寛 コンビニに行くと、いつも『BIG tomorrow』というビジネス雑誌(※現在は休刊)を読んでいました。起業や副業の事例が多く載っていたので、何かヒントになるかもしれないと思って。お金がなかったので立ち読みでしたが……。  ある日、「中古カメラのせどりで月収50万円!」という記事を見つけました。私の父はカメラが趣味で、家にはたくさんの古いカメラがあったので、試しに「ヤフオク!」で父のカメラを勝手に出品してみました。すると、たった数日で3万~4万円で売れたのです。  当然、父は大激怒でしたが(苦笑)、私は“こんなに高値で売れるんだ!”と驚きました。もしかすると、中古カメラに人生の活路が見出せるかもしれない……。

開始1か月で2万円、2か月で7万円、利益が増えていく

 調べてみると、せどりのノウハウを教えてくれる塾があることを知りました。入会するには60万円が必要でしたが、もちろんお金がありません。手元にあるのは新聞配達と警備員のアルバイトで貯めた30万円のみでした。  幸いクレジットカード決済が可能だったので、毎月1万円のリボ払いで塾の入会費を支払い、手元の30万円はカメラの仕入れに注ぎ込むことにしました。  当時、私は広島に住んでいたのですが、塾は毎週土曜日に大阪で開催されていました。日帰りで大阪まで週1回往復するのは大変でした。「古物商許可」の取得やその内容なども含めて、最初はわからないことだらけです。ただ、そこでの教えもあり、徐々に結果が出るようになりました。  1か月目は、100万円分のカメラを仕入れて2万円の利益。2か月目には同じく100万円分のカメラを仕入れ、7万円の利益です。当初は月に100時間ほど費やしていましたが、徐々に作業時間は増えていきます。土日も家族そっちのけで副業にのめり込んでいましたね。  3か月目には利益が10万円に乗り、4か月目で30万円超え。短期間で新聞配達と警備員のアルバイト掛け持ちで稼いでいたくらいの利益が出せるようになりました。  それから3年ほどは本業の物流会社も続けていましたが、中古カメラのせどりだけで毎月50万~70万円を安定して稼げるようになったので、物流会社を辞めて起業しました。今から約10年前のことです。
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“転売ヤー”のイメージで世間から厳しい目
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物販コンサルタント。自社ブランドOEMスクール「物販NAVI」運営。かつては大手物流企業に勤めるも給料が少なかったことから新聞配達や深夜の警備員などでなんとか生活。ある雑誌で「せどりで稼ぐ方法」の記事を見つけたことをきっかけに、2011年6月より国内転売をスタート。2014年9月に脱サラ、法人設立後は自社ブランドOEMで月収500万円を達成。現在では物販スクールの講師としてコンサルも行いつつ、売り上げは月商2000万~2500万円をキープしている。YouTubeチャンネル(@navi913)でも情報発信中。

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