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「パーカーを脱がせたら裸だった」空港保安検査員が遭遇した迷惑客たち

やむを得ず警察を呼ぶことに

 しかも、納得がいかなかったのか男性は何度もやり直しを命じて女性職員は涙目。フォローに入った山田さんにも「原状回復が常識だろ!」「こっちは検査に協力してるのにその態度はなんだ!」と声を荒げ、収拾がつかなくなったので空港内にいる警察官に連絡。その後の対応を任せたという。 「私は気づかないフリをしていましたが男性がお巡りさんに連れて行かれた後、彼女は壁のほうを一瞬向いて涙を拭っていました。ここまで騒ぎになることはそう多くないですが、文句や軽い嫌味は毎日のように言われます。仕事と割り切って受け流すようにしていましたが、ストレスは溜まる一方。実際、ウチの会社では4~5人に1人は1年以内に辞めており、離職率はかなり高かったと思います」

教師にライターの所持がバレた修学旅行生

 ただし、保安検査場の迷惑客は職員に絡んでくるような者だけではない。例えば、修学旅行の高校生の中にはタバコやライター、電子タバコをポケットの中に入れたまま検査ゲートをくぐる者も。そうしたケースが大変多かったそうだ。 「ポケットの中の物を全部出してもらったうえで再検査前しなきゃいけないから時間がかかるんです。不審物のチェックなのでトレーに出して検査を通せば高校生だからと没収することもないですし、『またか(笑)』と内心思う程度で注意する権限もないので。  ただ、検査場でライターを持っていたのを先生にバレてしまった場面を目撃したことはあります。同じレーンで検査に当たっていた同僚と休憩中、『さっきの子、謹慎処分かな』と話のネタにはなってましたけどね」
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パーカーを脱がせたら裸だった
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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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