更新日:2023年05月11日 19:36
エンタメ

『ヤギと大悟』から『まつもtoなかい』まで…いま注目のバラエティ番組を“徹底分析”してみた

伝説的な番組が令和に復活

『オールナイトフジコ』は、言わずとしれた80年代の伝説的番組『オールナイトフジ』の令和復活版。90年代にはヒロミと清水圭がMCの『オールナイトフジ・リターンズ』が、2009年にはケンドーコバヤシがMCの『キャンパスナイトフジ』が放送され、その系譜に今回の『フジコ』があるといえばわかりやすいだろうか?  注目のMC陣は、佐久間宣行、森田哲矢(さらば青春の光)、伊藤俊介(オズワルド)の3人だ。意外といえば意外である。こういう番組には、もっと若い芸人を起用したほうがいい気がするからだ。  ただ、適任が思い浮かばないのも事実。MCを任せられる若手芸人といえば、最年少が粗品(霜降り明星)で、その次にオズワルド伊藤がくる……というのがバラエティ界の現状である。そう考えると、キャンナイ時代のオードリー、ハライチ、ナイツらの起用は絶妙な人選だった。

佐久間宣行に『オールナイトフジコ』MCは荷が重い?

 あと、今回の『フジコ』は“フジテレビ臭”というより“秋元康臭”が露骨に強い(事実、初回放送には秋元が出演した)。その流れで佐久間がメインMCを務めているのだが、非タレントの佐久間にこの番組のMCは少々荷が重い気がするのだ。どうにも、しゃべりのテンポが重すぎる。 「なんなら、森田と東ブクロでMCをやってくれれば……」という案も浮かんだが、ブクロと女子大生の共演を危険視する向きもあるだろう。もう、森田と屋敷裕政(ニューヨーク)とバイク川崎バイクの3人でやってほしい気もするが、今やニューヨークはこんな仕事をやってくれないか?  第3回放送では、元恵比寿マスカッツのRioや、元ワンギャル・国分佐智子の夫である林家三平を招くなど、わかる人にはわかるオカズを入れてきていた『フジコ』。しかし、かつての『オールナイトフジ』とは明らかに別物のダラダラした深夜の生放送バラエティ番組に過ぎない……というのが、現時点における印象である。  もっと突っ込んで言えば、『フジコ』が放送されている時間帯、お笑いマニアたちは『霜降り明星のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)か『金曜JUNK バナナマンのバナナムーンGOLD』(TBSラジオ)を聴いてしまっている気がするのだ。  ただ、フジテレビ・港浩一社長いわく、どうやら『フジコ』は好調らしい。4月28日には『フジコ』と『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日)が深夜帯の視聴率トップを争っていたという事実が、なんともカオスだ。令和なのに、この2番組がトップ争いをしていた世界線。どの世代がテレビを見ていたのか? もう、よくわからない。
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『まつもtoなかい』は初回ですでにピーク?
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