更新日:2023年09月29日 20:20
恋愛・結婚

シングルマザー33歳がハマる“ドケチママ活”「1日デートして1万円」ギリギリの値段交渉

ガチ恋はできない

 夜になると園内に花火が上がり、ロマンティックなムードが高まった。太郎と見つめ合い、お互いに顔を近づけ、キスをした。 「すごくいい人だし、好きになってしまいそうでした。でも、好きになっちゃいけないなって。私はやっぱり子どもが一番だし」と、京子さんはなんとか踏みとどまったという。  恋愛感情が育たなかったのは太郎も同じだった。駅に向かう道の街灯の陰で交通費を含む1万2000円を入れた封筒を渡すと、「今日は特別にこの値段でいいですけど、次からは2万円ですからね」と、クールに告げてきたのだ。

ATM扱いされる苦痛

テーマパーク「彼とはもう会わないと思います。2万円も払ったら、レンタル恋人と変わらないくらい高いし、それだったらプロのレンタル恋人のほうを呼びますよね。色恋っていうか、太郎が私を好きになったフリをしてくれてたら、私も傾いちゃったかもしれないけど」(京子さん)  さらに、駅前のショッピングセンターをのぞいた時の太郎の態度も好きになれなかったという。 「微妙にねだられたんですよね。タオルとかキーホルダーとかを手にしては、これ欲しいなとつぶやかれたら『買ってあげるよ』と言うしかないじゃないですか。向こうもそれを期待してたのがわかったし。ATM扱いされてるのが、すごく苦痛でした」と京子さんは苦い顔をした。
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作家・脚本家・イケメン評論家。ケータイ小説を経て電子書籍やSNSなどに詳しい。マッチングアプリや出会い系サイトを20年以上ウォッチしている。著書に『美男子のお値段』(角川学芸出版)『男おいらん』(白泉社)など多数。X(旧Twitter): @micanaitoh

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