更新日:2023年12月22日 21:10
恋愛・結婚

フィリピンの水上スラムで少数民族の女性と国際結婚した日本人男性の“その後”

新しいパートナーと次の人生を歩むと決意

「タイミングが来たらセブ島に戻ろう」と考えていたものの、先のビジョンが見えないまま日本国内で日々を過ごしていた大夢さん。  しかしフィリピン現地の状況を知ったことで、リモートでのマネージメントによるバジャウ族ツアーの再開、そして日本を拠点にした新たな活動を決める。  それにともない、あやふやにしていた婚姻関係にも整理をつけることにした。 「シャイマはすごく愛情深い女の子だから、俺が家族を最優先に生きていたら、良い家庭を築けていたはず。俺はずっと、バジャウ族と日本人、双方の中心で起点になって、どちらにもポジティブな価値を生み出すことに注いでいた。日本社会での生きづらさや悩みを抱えた人たちが、より自分らしくハッピーに生きるためのきっかけ作りが、俺の生きがいでもあった。今までたくさんの人々がバジャウを訪れて、人生が変わるきっかけの場になっていたと思う。  家庭を蔑ろにして別のことに夢中になり続けていたのは、シャイマに対して本当に申し訳ない。コロナと台風のおかげで夫婦として物理的な距離ができて、お互いに冷静になって話せたおかげで、これからはそれぞれのベストな道に進むことができそう」  結婚生活を振り返り、そう語る大夢さん。じつは今、日本で“パートナー”と呼べる女性がいるのだとか。今後は彼女とともに、日本に拠点を構えて新しい暮らしを作っていくという。   「今のパートナーとはお互い目指す先が一緒なんだ。喧嘩しても話し合ってお互いの理解を深めて、同じ方向に進んでいく大事さを、俺はシャイマから学んだ。息子に対しては、大きくなって俺にヒントを求めてくることがあったら、いろいろ教えてあげたいなって思っている。今はシャイマのもとでバジャウ族として育っているから、それまでは価値観を押し付けることなく、好きなことができる環境を整えてあげて、のびのび育ってほしいね」 <取材・文/倉本菜生>
福岡県出身。フリーライター。龍谷大学大学院修了。キャバ嬢・ホステスとして11年勤務。コスプレやポールダンスなど、サブカル・アングラ文化にも精通。X(旧Twitter):@0ElectricSheep0、Instagram:@0ElectricSheep0
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