「生まれてこなきゃよかった」フィリピン人ハーフの“無国籍女性”が辿った苦しい半生と「日本人男性の悪行」
国籍がない、日本人のお父さんに会えない――。フィリピンパブが流行したバブル期から2000年初頭まで、多くのフィリピン人ハーフの子どもが生まれた。彼らはJFC(=ジャパニーズ・フィリピノ・チルドレン)と呼ばれる。
国連の関連組織である国際移住機関(IOM)によると、JFCはフィリピンと日本両国で10万~20万人いると推定されている。その大半は父親が日本人、母親がフィリピン人。幸せな家庭を築く家族がいる一方で、出生の背景には経済格差や人権問題があり、子どもたちが大人に成長した今でも厳しい境遇を強いられているという。
「いまも無国籍状態なんです。ずっと生まれてこなきゃよかったと思っています。こんな苦労してまで、なんでこんな母に、こんな両親に生まれてきたんだろうって」
絶対にバレたくない。そんな願いから電話で非対面の取材だった。フィリピン人の母と日本人の父のもとに生まれた野崎愛菜さん(仮名・35歳)。夫と息子の3人で千葉県に暮らしている。野崎さんは声を絞り出すように語る。
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「無国籍だから。生まれてこなければよかった」
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