暴走族の大晦日「正月暴走」に仰天。高速道路は大渋滞、族車の上でタコ踊り
こんにちは。伝説のレディース暴走族雑誌『ティーンズロード』3代目編集長をやっていた倉科典仁と申します。ティーンズロードは1989年に創刊され、90年代には社会現象に。現在は廃刊となっておりますが、そんな本誌に10年以上携わっていました。
テレビで「紅白歌合戦」や「ゆく年くる年」が流れると、「1年が終わるな」という感じかもしれませんが、我々が作っていたティーンズロードでは年末年始、「正月暴走」(初日の出暴走)の取材がもはや恒例行事になっていました。これで1年を締め括り、そのまま新年を迎える……。
今では信じられないかもしれませんが、当時は大晦日になると「正月暴走」と言って、全国(特に関東地方)の暴走族が単車や車、原付バイクなどで富士急ハイランドの駐車場を目指して大規模なお祭り騒ぎの暴走を繰り広げていたのです。
暴走族同士の喧嘩もほとんどなく、ひたすら爆音を奏でて、それに合わせて踊りまくるといえばわかりやすいでしょうか。この日は暴走族がひとつになって盛り上がるんです。
創刊前、じつはすでに都内近郊では「暴走族なんていまだにいるの? 見たことないよ」というような時代を迎えていました。なので、最初に「正月暴走」の光景を見た瞬間は、「世の中にはこんなにたくさんの暴走族が存在しているのか!」と目を疑うほどでした。
富士急ハイランドの駐車場はほぼ族車で埋まり、いったん駐車場に入ってしまうと、あまりの多さで駐車場から出ることができなくなり、たいてい大晦日から元旦の2日くらいまでそこに閉じ込められてしまうような状態。
駐車場に入れなかった暴走族たちも周辺に集まり、爆音とともに新年を迎えるという感じなのですが、とにかくどこを見ても族車しかいない。
もっと言えば、警察の検問などでたどり着けない暴走族たちは、その周辺の高速道路のパーキングエリアに集まり、爆音を鳴らしてタコ踊り(※)をしながら駐車場の中をぐるぐると走り回るのです。
(※)阿波踊りなどのお祭りで踊るような彼らの踊りを私たちはタコ踊りと呼んでいました
「正月暴走」の取材が年末年始の恒例行事
「こんなに暴走族が存在しているのか!」と驚いた
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伝説のレディース暴走族雑誌『ティーンズロード』をはじめ、改造車だけを扱うクルマ雑誌『VIP club』や特攻服カタログ『BAMBO』、渋谷系ファッション雑誌『MEN’S KNUCKLE』など、数々の不良系雑誌の編集長を務めて社会現象を起こす。現在は、大洋図書発行の実話誌『実話ナックルズ』のYouTubeチャンネル「ナックルズTV」や、ギャル男雑誌『men’s egg』をWebで復活させたYouTubeチャンネル「men’s egg 公式」のプロデューサーとして活躍中。
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