仕事

大手メーカー部長を58歳で早期退職した男性、東工大卒の経歴を活かして“塾講師バイト”に。定年後を充実させる働き方

「死ぬまで働く」が現実的になった現在。流されるように再雇用に頼るのではなく、もっと貪欲に稼ぎ方を探ったほうがいい。そして、実は60代からが最も“自由に”働ける年でもあるのだ。定年後を充実させる働き方を伝授しよう!

塾講師のシニア需要が急増中

[60歳から稼ぐ]最強の働き方

定期テストや受験前は週7で教えるほど忙しいが「若者の役に立っている実感は嬉しい」と話す森田浩一さん(仮名・60歳)

昨今、意外にもシニア需要が高まっているのが塾講師の仕事だ。’23年から塾講師として働きだした森田浩一さん(仮名・60歳)は、週5勤務と大忙しだという。 「大手電機メーカーに33年間勤め、海外向けエンジニアとして部長に。しかし、56歳の時に単身赴任で心の病になり、会社に居場所をなくして58歳で早期退職を決意しました」 退職金や失業給付金で生活しながら転職活動するも、年齢により難航。偶然見つけたのが塾講師のバイトだった。 「シニア向け求人は、誰でも代えが利く消耗品扱いのような仕事ばかり。一方、塾講師は子供の将来を担うやりがいのある仕事だと思いました。東工大卒で理数系は得意だし、海外経験があるから英語もそれなりにできるので」

「シニアだからできることがある」

現在、森田さんは塾を2つかけ持ち。「シニアだからできることがある」と話す。 「予習・復習が大変なわりに時給が安く、若者はほかのバイトを選びがち。また、個別指導塾が増えて学習塾は常に人手不足です。その点、シニアは給料が安くても年金があるので生活できますし、予習や復習に充てる時間もあり余っていますから」
次のページ
シニアならではの経験が生きることも
1
2
おすすめ記事
【関連キーワードから記事を探す】