ライフ

今年の共通テストは“お金持ち優遇”だった?現役東大生が実際に解いてみてわかったこと

2024年1月13日・14日、大学入試共通テストが実施されました。センター試験から共通テストへと変更されて4回目の試験ということで多くの人から注目を集めていましたが、英語リーディングの文章の量が大きく増えて平均点が下がったこと以外は、例年と同じくらいの難易度だったと言われています。 実はこの共通テストに際して、自分も所属する東大カルペ・ディエムでは、10数人の東大生たちが各科目を解いて、例年との比較を行いました。 【CARPEDIAを読む】⇒「英語リーディング 東大生が共通テスト解いてみた」はこちらへ 今日はその結果見えてきた、共通テストという試験自体の変化、もっと言えば「お金持ち優遇なポイント」について、みなさんにお話ししたいと思います。

少し勉強してきただけでは点が取れない

共通テストとマークシートまず、自分が共通テストを解いてみて、他の東大生から話を聞いてみた感想として、「『少しできる受験生』か、『かなりできる受験生』か」を測るものになっているというものがあります。 例えば、今年の共通テスト英語の問題の英単語のワード数は、約6300語でした。80分で6300語を読み切らないといけないのです。 この数字は、歴代の試験と比べても多く、また他の英語資格試験の分量と比べても、かなり多いものです。ですので、センター試験時代と比べると、非常に難しい試験になっています。 また、知識や単純な訓練だけでは解けない問題が増えています。センター試験の時代には、英語に英文法の問題があったり、社会や理科でも「覚えていれば解ける」ような問題があったのですが、単純な知識の暗記で解ける問題は減り、その代わりにもっと読解力・表現力を意識した問題が増えています。数学でも、「計算しなさい」という問題が減って、「この4つの日本語のうち、正しい記述を選びなさい」という問題が増えています。 共通テスト自体がそういうもので、過去3年の問題もそういうものではあったのですが、しかし今年のいくつかの科目ではその傾向は顕著だったと言えます。つまり、暗記ではなく、文章を読解する力や表現する力などが求められる問題になっているのです。 「だからどうしたの?」と思う人もいるかもしれませんが、「単純な暗記ではなく複数の能力を総合しないと解けない問題ばかりになった」ということは、「少し勉強してきただけのやつでは点が取れない」ということになります。

受験生を4パターンに分類すると

1 ぜんぜん勉強していない受験生(偏差値35-45) 2 少し勉強してきた受験生(偏差値45-55) 3 かなり勉強してきた受験生(偏差値55-65) 4 東大レベルを目指すようなトップクラスの受験生(偏差値65以上) 上記の4パターンに受験生を分類した時、センター試験の問題は「1と2」を分ける問題として単純な暗記の問題を出題していました。そして、応用問題として「2と3」を分ける問題を出題していました。 しかし今年の共通テストは、「1と2」を分ける問題はかなり少なくなっていて、「3と4」を分ける問題ばかりを出題していたと思います。 例えば今回実際に東大生が解いてみた感想としては、「かなり解いていて面白かったし、解きごたえのある問題だった」と言っていました。結果としても、「ほとんど例年と変わらない結果だった」「点数は大きくは下がらなかった」という人が多かったです。 その一方で、僕が受験指導に関わっている受験生から話を聞くと、「できなかった」とか「1科目やらかしてしまった」という人も多かったです。 つまりは、「3 かなり勉強してきた受験生(偏差値55-65)」と「4 東大レベルを目指すようなトップクラスの受験生(偏差値65以上)」の差別化の試験としては機能していたと言えます。そしてその一方で、「1 ぜんぜん勉強していない受験生(偏差値35-45)」「2 少し勉強してきた受験生(偏差値45-55)」「3 かなり勉強してきた受験生(偏差値55-65)」が、一緒くたにされてしまっている印象がありました。 これはちょっと、受験生たちが可哀想かなと思います。もっと「頑張った人が報われる試験」になってほしいと考えます。
次のページ
お金持ち優遇と述べた理由
1
2
おすすめ記事
ハッシュタグ