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史上最年少(10歳)で「宅建合格」。次は“FPを目指す”少年の胸のうち

「専門家の父」を負かす勢いだった

水落孝心くん

宅建合格と阪神の優勝、どちらも叶った1年だった

父の孝行さんは孝心くんの成長を目の当たりにしていた。 「最初はもちろん、私が教えていたんですが、最後の1〜2か月は私が孝心に教えてもらうこともたくさんありました。模擬試験も、8回受けたんですが後半は私の方が点数が低いことも多かったんです。そして、わからないところを『なんでこんな解答になんの?』と、私が息子に聞いていました」(孝行さん) とてつもない吸収力で、専門家である父をも超え始めていた。これほどまでに頑張ることができるのは、彼の性格からきていると孝行さんは考えている。 「孝心は、生まれた時から本当に負けず嫌いでした。兄弟で何かをやるにしても絶対に負けたくないという思いがあるようです。もっと言えば、法律の専門職の私にも絶対に負けないという思いで臨んでいますね。とても頼もしいです」(孝行さん)

合格のご褒美は「阪神タイガースの年間チケット」

水落孝心くん

阪神のユニフォームに身を包み、試験に臨んだ

猛勉強の末、いよいよ受験。緊張もあったというが、結果は見事合格。その時の気持ちを振り返ってもらった。 「試験の帰り道、歩いて帰りながら答え合わせをしたんですが、お父さんと僕の解答がほとんど一緒だったので、受かったかなと思っていましたけど、実際に合格と分かった時はやっぱりホッとしましたね」(孝心くん) 数年前に夏の甲子園を見てから野球に興味を持ち、2021年から阪神タイガースの大ファンだという孝心くんは「好きな選手は大山(悠輔)選手です。一生懸命にプレーする姿が好きです」と話す。部屋には大山選手をはじめとした阪神グッズが飾られ、試験当日も阪神のユニフォームを着て臨んだという。そして、合格祝いにも最高のプレゼントを用意していた。 「阪神タイガースの年間チケットです。一番アツい甲子園のライトスタンドの席です。抽選だったんですが、運良く当選したので良かったです」(孝心くん) 孝行さんは、自身も法律の専門家である司法書士の仕事をしているが、どんな部分に仕事の魅力とやりがいを感じているのか。 「万人が善人なら法律はいらないと思うんです。でも、そうではないので、できるだけたくさんの人が暮らしやすい社会にするというのが法律です。ですので、それを知らない人に伝えていけるのが、この仕事の魅力かなと思います」(孝行さん)
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将来は父と同じ司法書士に
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Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。

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