カーライフ

激安中古車は「安物買いの銭失い」なのか。50万円のロールスロイス、38万円のセルシオetc.

激安中古車は安物買いの銭失いなのか?

セルシオ

総額38万円で買ったセルシオ。走行距離は3万キロ、修復歴なし、本革シート、B仕様。AA評価点4.5点の完璧な個体

クルマ好きの腕時計投資家の斉藤由貴生です。 私は、普段腕時計を「買って⇒楽しんで使って⇒高く売る」ことを目指しているのですが、こういった買い方をすることによって、自分の所得に関係なく“高いもの”を楽しむことができます。日本人の生涯給与は2億円程度といわれていますから、全く売ることを考えずに1000万円のモノを買えば、一生涯に稼ぐ額の5%に相当してしまうわけです。 しかし、1000万円で買ったモノが1000万円で売れたならば、実質消費額はゼロ。生涯給与にも影響を与えません。 ですから私は、腕時計に限らず、ありとあらゆるモノに対して「残価率」を重視。そのことによって、お得に良いモノを楽しむことができるのです。 そして、それをクルマでも実施。私はこれまで数十台のクルマを購入したのですが、免許をとった18歳のときは、ロールスロイスを50万円で買った経験があります。ちなみに、それは80万円で修理して、その後130万円で売却しました。 上記は成功事例だといえますが、クルマの場合「買って⇒乗って⇒高く売る」という難易度は腕時計よりもだんぜん高め。値上がりする車種が少ない上、値上がりしたとしても「車庫代」、「税金」といった維持費が利益を圧迫してしまうのです。 そのため、私は、最も効率の良いクルマの買い方は「激安中古車を買うこと」だと思っています。つまり、クルマは『値下がりするのが当たり前』という前提で、なるべく安く買う。そうすることによって、損失を減らすのです。 例えば、現在相場が200万円のクルマを買って数年乗った場合、将来の買取額が20万円なんてことも珍しくありません。しかし、現在50万円で売っているクルマの将来買取額はだいたい10万円ぐらいつくもの。0円だったとしても、最大損失額は購入額の50万円で済みます。激安中古車の場合、買った時点で残価を気にする必要から開放されるわけです。 しかし、激安中古車というと、今でも「壊れるからやめておけ!」などという意見がまだ目立ちます。ただ、そういった意見は、実際に乗ったことがない人のもの。私含め、激安中古車に乗った人からすると激安中古車は「おすすめ」だといえるのです。

中古車の価格は需要で決まる

さて、中古車相場はどうやって決まるのでしょう。その答えは、いうまでもなく「需要」であります。これは、中古車に限らずありとあらゆるものに対していえることですが、相場を決めるのは需要なのです。 つまり、激安中古車が存在するのは、需要が低いクルマが存在するからです。特に日本の場合、「今のトレンド商品がほしい」というニーズがあるため、それに該当しないクルマは「機関的には問題なし」でも安く取引されるのです。 特に、セダン系の人気が今の日本では低いため、そういった車種で、程度が良いにもかかわらず「激安中古車」となってしまっているクルマがゴロゴロあるわけです。 まして、日本人はモノを大切にするため、日本には「極上の激安中古車」がいっぱいあるという状況。これは、どう考えても激安中古車パラダイスだといえます。 
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程度が良い車両=高値とは限らない
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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