仕事

「完全に人間不信になりました」新入社員が居酒屋で耳にした“信じられない会話”の中身とは?

 今回取材したのは、あることがきっかけで職場での士気が急激に低下した新入社員のエピソードです。それどころか、深刻な「人間不信」にまで陥った彼の日常に、一体なにがあったのでしょうか。意外と他人事ではないような気もします。
陰口

※画像はイメージです

何となく就職してみた

 学生時代は特に何か没頭することもなく、強いて言えば、4年間続けたピザ屋でのアルバイトと「たまに集まる友人たちとの飲み歩きが多くを占めていた」と語る細川さん(仮名・23歳)。 「僕は3人兄弟の真ん中なんです。上に兄がいて、下には妹がいます。親の期待は常に兄にあり、妹は甘やかされ放題という環境で育ちました。注目されないというか、見放されたというか……。だから、就職の相談も、親には特にしませんでした。大学4年生のころに自動車の免許を取得し、時々親のクルマを乗り回すようになったことがきっかけで、なんとなく今の会社に就職しました」  そんな細川さんが就職した会社は、中堅の自動車関連商品メーカーでした。最近では、ネット販売にも力を入れ、まずまずな業績を上げているそうです。

楽しくなってきた仕事

 細川さんが入社した年から、会社では将来のIPO(新規上場)を念頭に、今までにない取り組みを始めたといいます。 「営業部に配属されると思っていたのですが、僕の年から新設された『新規開拓チーム』に命じられました。営業には変わりないのですが、従来の小売店だけではなく、ネット販売やインフルエンサーをターゲットにした販路の拡大が主な役目でした。中堅社員だけではSNS関連の知識が不十分だと見た上層部の判断で、僕のようなSNS世代の若者に声がかかったのだと思います」  もともと仕事内容にこだわりなどなかったのですが、社内でも注目されていた新しいチームに配属されたことで、仕事自体に興味がわいてきたといいます。 「少しおおげさですが、人生の中で一番やる気が出ている気がしていました。先輩社員からも時々褒められたりして、自己肯定感が上がったと思いました」
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耳にした信じられない会話
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愛犬ベルクちゃんと暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営
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