「クローゼットを開けたら人が…」特殊清掃人が“困った遺品”を激白。一番面倒なのは…
超高齢社会に突入し、日々孤独死が増えていっている。2024年の警視庁のデータによると、年間約6.8万人が自宅で孤独死を迎えることになるという。そうなると、どうしても向き合わなきゃいけない問題としては、遺品をどうするかだ。一緒に暮らしていない家族が引き取るのか、それとも全てこちらで処分してもいいのか。
毎日、現場を清掃したり、遺品を整理していると、とんでもないモノに遭遇することは多々あるという。処分に困るものからびっくりして引いてしまうものまでさまざまだ。
「この前担当した現場で、ウォークインクローゼットを開けたら、急に人が現れたんです。『うわっ!』と最初は驚いたのですが、よく見ると人間の姿をしたリアルな人形でした。ラブドールと呼ばれているやつですね。こういう人形は高級なので業者に売ったらお金になるかとは思うのですが、なんせ中古品でどのような使い方をされてたのかわからないので……適切な形で処分します」
そのまま捨てると、問題があるようで表面のシリコンを削り、骨組みを分解して、素材ごとに分けて適切な処理場へ運ぶようだ。その姿は見るも無残な形になる。
「ラブドールを解体してるときは、本当にやってはいけないことをしている気分になり、胸が痛みます。現場でラブドールを見かけることは多いのですが、キレイだったので、使い方としては性的に使用するのではなく、一緒に暮らしているという感覚だと思います。家族みたいな感じで大切にしているようでしたね。ソファに座りっぱなしになっていたり、ハンガーラックとして使ってたり。どうやら、洗濯した服を干すために使っていたようですね。ちょっと変わった使い方だなと思ったこともあります」
孤独死の現場となると、一人暮らしの欲望が詰まった部屋になっていることは多い。大量のアダルトビデオ、アダルトグッズなど、依頼を受けた家族に報告できないような物もたくさん出てくるようだ。
「カバンや段ボールにパンパンにアダルトグッズが入っていて、先端が黄色く汚れている時があったんですよ。これは完全に使用済みだなと……。そういう時は心に来るものがありますね、自分で自分に使ってたんだろうなという所まで想像してしまって。そういう現場だと探せば探すほどいかがわしいものばかり出てくるんですよ。ビデオなんかも、タイトルが凄いものが多く、世間は広いなと感じます。個人の趣味の範囲なので自由だと思うのですが」
都内を中心にさまざまな現場で特殊清掃を手がけるブルークリーン株式会社で働きながら、特殊清掃の実態を伝える登録者5万3000人以上のYouTubeチャンネル「特殊清掃チャンネル」を運営している鈴木亮太さんに現場作業で出てきて対応に困った遺品について話を聞いた。
クローゼットを開けたら“人”が!
家族みたいな感じで大切にしていた
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(公社)日本ペストコントロール協会認証技能師。1992年、東京都大田区生まれ。地元の進学校を卒業後、様々な業種を経験し、孤独死・災害現場復旧のリーディングカンパニーである「ブルークリーン」の創業に参画。これまで官公庁から五つ星ホテルまで、さまざまな取引先から依頼を受け、現場作業を実施した経験を基に、YouTubeチャンネル「BLUE CLEAN【公式】」にて特殊清掃現場のリアルを配信中!趣味はプロレス観戦
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