更新日:2024年09月05日 12:05
ライフ

普段は“品のいい奥様集団”だが…「作業着姿の老人」とすれ違った瞬間に漏れ出た“本来の姿”に衝撃

「作業着姿の老人」とすれ違った瞬間、雰囲気が一変

「ある日の夕方、犬友さんたちとお散歩をしていた時の出来事です。いつもよりも少し遠出をして、私たちが住む住宅街から外れたエリアを歩いていました」 5~6匹の犬を引き連れ、歩く5人のマダムたち。その姿はまるでアベンジャーズのようだったと並木さんは語る。 「向かいから作業着姿の老人と中型犬がやってきたんです。その犬は少し薄汚れていましたが、好奇心旺盛なクルミちゃんはその犬の元に駆け寄ってじゃれあい始めました。私は軽く会釈し老人と会話しました。すると、一緒に散歩をしていた他のセレブ妻たちはなぜか急いで一斉に自分の犬を抱き上げ、接触を拒否したんです。 これには老人も困惑し『なんで? 犬同士仲良くしたいんだから可哀想でしょ』と不機嫌そうな表情に。語り出そうとする老人に対し、犬友さんたちは『いえ、結構です。帰ります』と途端に冷ややかに。そして犬を抱き抱えたまま、来た道を戻り始めたんです。抱き抱えられた犬もなんだかおすまし顔でした。 わけもわからずその場をぐるぐると周り出すクルミちゃん。老人にちらりと一瞥され微妙な空気感の中、私は犬友さんたちの後を追うしかありませんでした」

マウンティングの数々にげんなり…

シニア女性

画像はイメージです

「突如の出来事にびっくりし、様子を窺ってみると『噛まれたら大変だものねぇ〜』と奥様たちは急によそよそしくなりました」 いつもの優しい談笑と冷ややかな表情のギャップに並木さんは軽く衝撃を受けたそうだ。 「初めてできた犬友さんたちとの交流が嬉しくて、今まで気づかないふりをしていたのかもしれません。犬友さんたちは今でも『あそこの犬はよく吠えるわね』、『庭のお手入れがいまいちだわね』と囁きあいながら日々お散歩を続けています。これは秘密なんですけど……。皆さんとラインを交換する勇気はまだ出ないので、お散歩するときはわざと携帯を置いていくんです」と並木さんはぺろりと舌をだす。 人間も犬のように無邪気な世界で生きたいものだ。 <TEXT/おせりさん>
下北沢に住む32歳。趣味はポーカーとサウナ、ホラー映画鑑賞。広告代理店・制作会社を経てフリーランスのブロガー兼ライターに。婚活ブログ『アラサー女の婚活談義』と生きることをテーマにした『IKIRU.』を運営中。体験談の執筆を得意としている。X(旧Twitter):@IKIRUwithfun
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