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夫の死後に“離婚”を選んだ59歳女性の胸中。耐えられなかった「義父母との二世帯同居生活」

人生100年時代の折り返し地点で、人は多くの問題に直面する。親の介護や病気、夫婦仲の冷え込み、子供の問題……。クリアが困難な“無理ゲー”の数々をどう解決すればいいか? 令和の家族メンテナンス法を探った。

夫のがんで二世帯同居生活が暗転

[無理ゲー家族]と生きる

夫が他界し娘3人と生活する飯山ひとみさん(仮名・59歳)

「5年前に夫をがんで亡くしたのですが、病気の原因は私にあるかのように責められたのが、耐えられなかった」 こう話すのは、娘2人と暮らすシングルマザーの飯山ひとみさん(仮名・59歳)だ。’00年に結婚し、義父母との二世帯同居生活を始めたが、夫ががんを患っていることが発覚して生活は暗転する。 「当初から義母はあたりが強く、夫のがんが発覚してからは『こんな食事じゃあ、治るものも治らない』などと、みんなの前で批判するようになりました。夫が入院中には、私だけ家に残したままみんなで外食しようとしたこともあった。夫が闘病中に義父が亡くなると、私に義父の財産が渡らないように、夫に相続放棄までさせたのです」

義母の言動に耐えられない日々…

夫を亡くしてからも義母の存在は苦痛でしかなかった。 「葬儀では義母と義妹が笑いながら食事をしているのが許せなかった。結婚前から夫が趣味でコレクションしていた遺品を整理しているとき、2人して『あなただけのものじゃないんだから、全部、どう処分するのか相談して』と言われたのも耐えられなかった」
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義母や義理の妹による嫌がらせに辟易していた飯山さんは、夫が病気で早逝した後、姻族関係終了届を提出した

1年後、飯山さんは一人で役所へ向かった。姻族関係終了届を提出するためだ。「姻族」は配偶者の血族を意味する。夫の母親や妹との縁を法的に断ち切る手続きを取ったのだ。 「“死後離婚”とも言われますが、姻族との関係を断ち切ったうえで、遺産や遺族年金はしっかり受け取れる。高齢化で若くして配偶者を亡くした後も長期にわたって義父母との関係が続く人が増えているせいか、私と同じ選択をする人が増えているようです」 家族を守るためには、死後離婚も選択肢になりえそうだ。 取材・文/週刊SPA!編集部
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