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「年中無休、24時間対応の動物病院」診察や緊急手術の様子も“ありのまま”投稿する理由。TikTokでは再生数600万回超の動画も

治療の様子を「見える化」し飼い主の不安を払拭

エッジ110512──発信するのは、犬や猫が来院して診察、治療を受けて帰るまでを1分ほどにまとめたショート動画がメインです。 稲野辺:人間の病院と違い、動物病院では治療に飼い主さんが立ち会うことはなく、いわばブラックボックス。それに動物は口を利けないから、飼い主さんにすれば心配でしょう。だから、そこを“見える化”して安心してもらいたかったんです。 ──再生数50万回超の動画が目立ち、多いものでは600万回も再生されています。 稲野辺:配信を始めた当初、アップしてみたらバズったというのが正直なところ。動物の健康に役立つ情報や見た人が不快にならない内容となるよう心がけてます。  動画配信の目的は、実は集客もかねていて、そこは戦略的にやってます。 「動物をダシに使って商売するな!」というアンチコメントもいただきますが、5年ほど動画配信を続けて、幸い一度も炎上はしてません。ただ、見え方はシビアに気を使ってますね。

イケメンに“キャラ変”した背景とは?

エッジ110512──動画配信を始めた頃は、動物愛に燃える朴訥な青年獣医といった面持ちですが、1年ほど前からイケメンに“キャラ変”したように見えます。 稲野辺:1年ぶりに会った同業からは「顔、イジった?」ってよく言われるけど(笑)、整形はしてません。  元モデルの妻のプロデュースで、ビジュアルを変えました。見られる仕事をしていたので意識が高く、基礎化粧品や肌のケアなどの美容からヘアスタイルまで、全部彼女の言うとおりに変えています。 ──SNSでも結婚を発表しましたね。 稲野辺:ええ、リッツ・カールトンでプロポーズして、バラの花束を贈りました。猛アプローチして結婚にこぎつけた女性で、僕にとって大切な人。  独立開業も彼女が背中を押してくれたから、成し遂げられた。病院経営の武器になるSNSのフォロワーは女性が圧倒的に多く、見え方が大事なので、プロデュースは助かってます。ただ、プロポーズしたとSNSで発表をしたら、フォロワーが一気に3000人も減りました(笑)
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「家族ファースト」がモットー
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