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20年間“母親から虐待”されたセクシー女優がそれでも「母を愛している」理由。「今も週1で実家に帰ってます」

母親から20年近く虐待を受けたストレスで双極性障害に

双極性障害に――双極性障害は、ストレスが原因で発症したんでしょうか。 岡江:ちょっと母親の話をしましたけれど、私、母親からいろいろ否定されて育っているんです。簡単に言えば、虐待ですね。虐待には身体的虐待、心理的虐待、経済的虐待、性的虐待、ネグレクト(育児放棄)の5つがあるんですけど、性的虐待以外は全部受けました。 ――それは……なんと言いますか。時期としては? 岡江:記憶がはっきりした頃ですから、3,4歳くらいから家を出る22歳くらいまでです。 ――それでよく、今も縁を切らずにお付き合いがありますね。 岡江:私、母親のことを愛しているんですよ。座右の銘が「汝の敵を愛せよ」って聖書の言葉なんです。カトリックの中学校に進学して、この言葉を知って「ああ、私、敵を愛すんだ」と思ったんですね。 そこから母親を愛そう、と頑張って、愛せるようになりました。 ――愛せるようになったと言っても……虐待について、誰かに相談は? 岡江:犬の散歩のとき、1回児童相談所に行ったんですよ。散歩の時間だけは自由に動けたので。 窓をたたいて「すみません、お母さんからこういうことをされています、助けてください」って。そうしたら、児童相談所の職員さんが「じゃあ今度、お母さんと来てね」って。 ――それはちょっと……。お父さんは? 岡江:父親にも、もちろん相談しました。でも父親が怒って母親を殴っちゃって、私に倍返しが来ちゃったので、もう話さないほうがマシだな、と。そのストレスが双極性障害につながっているのは、たしかだと思います。

セクシー女優は引退後のセカンドキャリアも考えて活動するべき

――なかなか壮絶なお話で、驚いてしまいました。岡江さんはセクシー女優のセカンドキャリアに関してもX(旧Twitter)で発言していますよね。 岡江:はい、セカンドキャリアを考えて、SNSには基本的に写真をアップしないようにしています。 ――岡江さんは実際に一度引退されていますが、そのときは元セクシー女優の経歴は問題になりましたか? 岡江:私は具体的には、問題はなかったです。でも、セクシー女優の経歴とセカンドキャリアについては、考えなければいけない部分だと思っています。 もし一般企業で働く場合、現役中に大々的に写真を出していたら、職場にバレる危険はありますし。だったら写真を出さずに活動して、のちのち自分の好きなことをやれたほうが良いですよね。 そうやって、将来的に「なにか起こるかもしれない」という危機感は、絶対に持っているべきなんですよ。セクシー女優は一生できるお仕事ではないので、セカンドキャリアで自分の好きな道を選べるように自分を守っておくのも必要だな、と思っています。 ――それは今の若い女の子たちに、ぜひ伝えたい言葉ですね。将来のことは、想像しておかなければならない。 岡江:セクシー女優が市民権を得てきた、とは言われていますけれど、その後の生活で関わる人の全員が「元セクシー女優でも問題ないよ」にはならないですから。だからセカンドキャリアについて、現役中から絶対に考えておくべきなんです。
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脚本やマンガ原作に挑戦中。自伝本に意欲も
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単純に「本が好きだから」との理由で出版社に入社。雑誌制作をメインに仕事を続け、なんとなくフリーライターとして独立。「なんか面白ければ、それで良し」をモットーに、興味を持ったことを取材して記事にしながら人生を楽しむタイプのおじさんライター

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