止まらない鼻水、くしゃみ…不愉快な花粉症を「薬を飲む以外」に改善する方法
柔道整復師のshuheiと申します。現在は表参道で整骨院を経営するかたわら、これまでトップアスリートやアーティストら5万人以上の施術を担当してきた経験をもとに、腰痛や肩こり、姿勢改善など多くの方にとって身近な健康に関する情報をSNSで発信しています。
出会いと別れの春に突入し、職場学校、住む場所、環境が変わった人も多いのではないでしょうか。初対面での機会が増えるタイミングでくしゃみ鼻水まみれじゃ嫌ですよね。今回は薬を飲む以外でできる花粉症対策を考えていきましょう。
花粉症は、目や鼻の細胞の表面に付着しているIgE抗体と花粉とが結合し、アレルギー症状と関係している「肥満細胞」と呼ばれる細胞から化学伝達物質が分泌され、それらの物質が神経や血管を刺激することで生じます。
主な症状としては目のかゆみや充血、くしゃみ、鼻みず、鼻づまりなどがあります。症状には個人差があり、同じ量のアレルゲンが体内に入り込んでも、症状が出る人と出ない人とに分かれます。
毎年花粉のシーズンになると同じ症状を繰り返してしまうのは、このような細胞とアレルゲンの反応が繰り返されるからです。
東洋医学的には、私たちの体は「気・血・水」という3つの要素で構成されていると考えます。これらのバランスが崩れると、体の不調が現れるとされ、花粉症の場合、特に「肺」「脾」「腎」という3つの臓腑の機能低下が関わっていると考えられています。
◇肺: 呼吸器系を司り、外邪(花粉)の侵入を防ぐバリア機能
◇脾: 消化器系を司り、体内の水分代謝
◇腎: 免疫系やホルモンバランスを司る
これらの機能が低下すると、体内の水分バランスが乱れ、鼻水やくしゃみといった症状が現れるのです。
例えば…
◇くしゃみ、鼻水が止まらない → 肺の機能低下
◇鼻づまり、消化不良も感じる → 脾の機能低下
◇目のかゆみ、涙目、肌荒れもひどい → 腎の機能低下
といった具合です。では、どうしていくか。体のバランスを整えることを重視しましょう。
体のツボを刺激することで、気・血・水の流れを整え、体のバランスを調整する施術法です。花粉症の場合、肺や脾、腎の機能を高めるツボを刺激することで、症状の緩和が期待できます。
例えば…
◇肺の機能を高めるツボ:肺兪(はいゆ)、中府(ちゅうふ)
◇脾の機能を高めるツボ:脾兪(ひゆ)、足三里(あしさんり)
◇腎の機能を高めるツボ:腎兪(じんゆ)、太谿(たいけい)
これらのツボを一日数回意識的に刺激することで、鼻水やくしゃみ、鼻づまりなどの症状を緩和することが期待できます。
漢方薬は、生薬を組み合わせたもので、体質に合わせて処方することで、体の内側から改善を目指します。花粉症の場合、肺や脾、腎の機能を高める漢方薬や、アレルギー反応を抑える漢方薬などが用いられます。
例えば…
◇小青竜湯(しょうせいりゅうとう):鼻水、くしゃみに
◇葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい):鼻づまりに
◇辛夷清肺湯(しんいせいはいとう):鼻づまり、蓄膿症に
これらの漢方薬は、症状や体質に合わせて使い分けることで、より高い効果が期待できます。

shuhei
花粉症のメカニズム

①ツボで「気・血・水」の巡りを整える
2. 漢方薬で体質から改善する
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柔道整復師(国家資格)。5万人以上の施術経験、大相撲、女子ゴルフ、ラグビー、アーティストライブサポートなどのトレーナーを担当。現在は表参道、上野で著名人来院多数の店舗を構え、温熱施術を中心とするベストリ式温熱整体を考案し、腰痛肩コリのみならず冷え性、睡眠障害、姿勢の調整をおこなっている
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