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吉田豪『サブカル界隈の人は40代に入って心が壊れる率が高い』

四十路目前の3人が語る”40歳”になるということ

19歳のときから、通過儀礼を避けて通ってきましたから

 1年前から、『Quick Japan』で「不惑のサブカルロード」っていう連載をやっています。これは、僕の周りの特にサブカル界隈の人で、40代に入って心が壊れる率が高いことに気づいたからなんです。自分も40歳が見えてきて、他人事ではないかもと思って。

 鬱病と認定されないまでも、鬱々として仕事ができなくなるような時期が40歳を過ぎた頃に来る。体力も落ちてきて無理が利かなくなる、加えてプライベートでなにか波が起きやすいからなんでしょうけど、いちばんの原因はサブカルの人たちの運動不足ではないかと。日に当たらなさすぎなんですよ(笑)、みんな。

 でも、だからといって、中1から帰宅部を選んできた人間が、今さら運動を始めたら負けだという思いもあって、汗をかくだけでいいらしいから半身浴するだけで。

 19歳で自動車免許を取らないという選択をしてから、ずっと人生の”通過儀礼”をいかに通らないか、という生き方を選んできました。男子の免許問題はデカいですからね。お金がなかったというのもありますが、途中からは完全に開き直ったんですよね。

 そもそも高校時代にパンクにかぶれて、ロッカーたるもの19歳で死ななくては、いや21歳にしようか、ぐらいの人生設計です。普通に流れていくのが嫌で、大学付属高校なのに進学もせず、かといって就職もせず。親に彼女を紹介したこともなかったから、本気でホモだと心配されたり(笑)。唯一、「大人になったかも」と思った瞬間は、実家の部屋が書庫として使えなくなって、欲しくもないマンションを買ったときくらい。頭金の札束を写メったほどです。

 でも、この年になって驚くのは、「大人がいかに大人でないか」ということですよ。僕も金髪でこんな格好をしてますが、仲間うちで集まって、周りはみんな年上でも、僕が一番、大人。子供のなかで”大人っぽい”だけですけど。

 先日も、ある40代の漫画家さんにインタビューした際、「野望は?」と尋ねると、「3Pしたいんですよ!」と嬉しそうに語りだして。夢を聞かれて真っ先に下の話が出るのは、なんて魅力的なのかと。僕は、やっぱり、そういう大人になりたいですよね。

吉田豪氏

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1970年9月3日生まれ。プロ書評家、プロインタビュアー。
著書『元アイドル!』『人間コク宝』ほか。
『Quick Japan』で「不惑のサブカルロード」を連載中


― 最近の40代は子供っぽ過ぎる!【7】 ―




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