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43歳アルバイト、年収250万円男の苦悩「恥ずかしくて友達には会えない」

 15%を超える貧困率(等価可処分所得が中央値の半分を下回る相対的貧困者の割合)が社会問題となっている日本だが、その予備軍の増加も深刻化している。“ほぼ貧困”状態にある[年収300万円家族]のリアルに迫った――
アルバイト

※写真はイメージです

長すぎた契約社員生活。周囲との関係を絶って孤立

●倉橋時雄さん(仮名・43歳)/世帯年収250万円/家族構成:妻  40代前半は“就職に最も苦労した世代”といわれているが、就活に苦戦する先輩や同級生を見て早々にリタイアした者も少なくない。 「何社か受けましたが、超買い手市場の影響かやたら強気な面接官の態度を見て早々に諦めました。当時も派遣社員や契約社員ならありましたし、働きながら正社員を目指せばいいと思ったんです」  そう振り返るのは、清掃作業員として空港でバイトする倉橋時雄さん(仮名・43歳)。日本大学卒業後は携帯ショップで契約社員として働き始めたが、当初はあくまで腰掛けのつもりだった。 「年収は多いときで350万円。独身の実家暮らしですから自由に使えるお金が多く、転職は意識しつつも遊ぶことに夢中になっていました。けれども、今の妻と結婚し、30歳を目前にして急に不安に駆られ、慌てて正社員の仕事を探すも半年で30社近くに応募しましたが全滅。これで心が折れてしまい、そのまま働いていました」  だが、仲のよかった同僚が次々と辞め、気がついたら大半の同僚が自分より年下に。居心地が悪くなって33歳で転職を決意する。
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ようやく正社員として就職したが…
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