再始動のKEMURI「このアルバムのために解散も再結成もあった」
5年の沈黙を破り活動を再開したKEMURI。彼らは今、その曲調を表すが如く、まさに疾走している。6月5日にはついに待望の新作アルバム『ALL FOR THIS!』をリリース。さらにその新作を引っさげて、6月14日の横浜ブリッツを皮切りに、全国11か所を廻るリリースツアーもスタートさせる。
再び動き出した彼らを突き動かした思いとは、一体何なのか。ヴォーカルの伊藤ふみおに、その胸中を聞いた――。
⇒【前編】「KEMURIを待っててくれた人がこんなにいたのかと、正直驚いた」
https://nikkan-spa.jp/446719 ◆「このアルバムのために、解散も再結成もあった」 ――そんな障害も突破して出来上がった新作。『ALL FOR THIS!』という、タイトルに込めた意味は? 伊藤:まさに、「すべてはこのためにあった」ということです。僕らは今回、とにかくいいアルバムを作りたかった。制作の最後の作業を終えた後に、「本当にこのためにすべてがあったんだな」と自分らも思いたかったし、KEMURIを待っててくれた人たちや、応援してくれていた人たちが聞いてくれたときに、「解散も再結成も本当にこのアルバムのためにあったんだな」と思ってもらいたかった。そんな思いをアルバムの名前には込めたんですよね。 ――アルバムを聴いたのですが、1曲目のイントロから「これぞKEMURI!」と思わせるサウンドが飛び込んできました。このアルバムを作る際に、やはり「KEMURIらしさ」のようなものは意図したのでしょうか? 伊藤:ん~。なんか、「KEMURIらしさって何だ?」という話は一度もしたことはないし、それを考えて作ってはいなんですよ。ただ、楽曲的なところで「どういう物を作ろうか?」と考えたときに、ベースの津田(紀昭)くんとも話し合ったんですけど、2人とも同じ意見で「とにかく激しい物を」ということだったんです。なので、楽曲的にはとにかく激しいアルバムを作ろうと思った。あと、歌詞はやっぱり「愛」なんじゃないかって。今まではあんまりストレートに愛を歌うことはなかったけど、そういうのもドンドン歌っていこうって、自然と思えるようになったんです。アルバムを作るときに考えたのはそれくらいかな。KEMURIらしさっていうのは、あとはメンバー個人個人が自分の作りたいものを突き詰めていって、それで出来上がるものだと思うんですよ。だから、このアルバムを聴いた人に「KEMURIらしい」と感じてもらえるんだったら、それをメンバー皆がやってくれたってことなんじゃないかな。 ――歌詞で「愛」というストレートな感情を入れようと思ったのは、どんなバックグラウンドがあって? 伊藤:昔と比べてそんなにガラッと変わったというわけではないんですけど……ただ、やはり震災の影響はあるんでしょうね。やっぱりショックだったし、それは大きな影響としてあるんじゃないかな。まあ、解散以降といってもいいのかもしれませんけど、大きな自然災害があったり、社会が不安になる状況のなかで、みんなが当たり前にわかっているはずのことを忘れがちというか、見えてないというか……。「ぶ厚い雲の上には青空が広がっている」ってことは、みんなわかっているはずなのに、それすら見えなくなっちゃってるんだったら、あえてソレを歌うことも必要なのかなって思ったんですよね。そのままの言葉をそのままの言葉で。だから、解散以降に起こったことは、すべてがきっかけになっているだと思います。 ⇒【後編】に続く「お客さんも、我が家に帰って来たような感覚なのかな」
https://nikkan-spa.jp/447190 <取材・文/日刊SPA!取材班 撮影/林 健太 写真提供/cutting edge> 【伊藤ふみお(KEMURI)】 スカパンク・バンド「KEMURI」のヴォーカル担当。’95年の結成以来、シーンの第一人者として活動を続け、’07年12月に惜しまれつつKEMURIを解散。しかし昨年9月、Hi-STANDARDの呼びかけに応じ、宮城で開催された“AIR JAM 2012”で5年振りの再結成を果たす。6月5日には再結成後初となるスカパンクアルバム『ALL FOR THIS!』をリリース。全国11か所を廻るリリースツアーも開始。詳しくはHP(http://kemuri.com/)をチェック!
https://nikkan-spa.jp/446719 ◆「このアルバムのために、解散も再結成もあった」 ――そんな障害も突破して出来上がった新作。『ALL FOR THIS!』という、タイトルに込めた意味は? 伊藤:まさに、「すべてはこのためにあった」ということです。僕らは今回、とにかくいいアルバムを作りたかった。制作の最後の作業を終えた後に、「本当にこのためにすべてがあったんだな」と自分らも思いたかったし、KEMURIを待っててくれた人たちや、応援してくれていた人たちが聞いてくれたときに、「解散も再結成も本当にこのアルバムのためにあったんだな」と思ってもらいたかった。そんな思いをアルバムの名前には込めたんですよね。 ――アルバムを聴いたのですが、1曲目のイントロから「これぞKEMURI!」と思わせるサウンドが飛び込んできました。このアルバムを作る際に、やはり「KEMURIらしさ」のようなものは意図したのでしょうか? 伊藤:ん~。なんか、「KEMURIらしさって何だ?」という話は一度もしたことはないし、それを考えて作ってはいなんですよ。ただ、楽曲的なところで「どういう物を作ろうか?」と考えたときに、ベースの津田(紀昭)くんとも話し合ったんですけど、2人とも同じ意見で「とにかく激しい物を」ということだったんです。なので、楽曲的にはとにかく激しいアルバムを作ろうと思った。あと、歌詞はやっぱり「愛」なんじゃないかって。今まではあんまりストレートに愛を歌うことはなかったけど、そういうのもドンドン歌っていこうって、自然と思えるようになったんです。アルバムを作るときに考えたのはそれくらいかな。KEMURIらしさっていうのは、あとはメンバー個人個人が自分の作りたいものを突き詰めていって、それで出来上がるものだと思うんですよ。だから、このアルバムを聴いた人に「KEMURIらしい」と感じてもらえるんだったら、それをメンバー皆がやってくれたってことなんじゃないかな。 ――歌詞で「愛」というストレートな感情を入れようと思ったのは、どんなバックグラウンドがあって? 伊藤:昔と比べてそんなにガラッと変わったというわけではないんですけど……ただ、やはり震災の影響はあるんでしょうね。やっぱりショックだったし、それは大きな影響としてあるんじゃないかな。まあ、解散以降といってもいいのかもしれませんけど、大きな自然災害があったり、社会が不安になる状況のなかで、みんなが当たり前にわかっているはずのことを忘れがちというか、見えてないというか……。「ぶ厚い雲の上には青空が広がっている」ってことは、みんなわかっているはずなのに、それすら見えなくなっちゃってるんだったら、あえてソレを歌うことも必要なのかなって思ったんですよね。そのままの言葉をそのままの言葉で。だから、解散以降に起こったことは、すべてがきっかけになっているだと思います。 ⇒【後編】に続く「お客さんも、我が家に帰って来たような感覚なのかな」
https://nikkan-spa.jp/447190 <取材・文/日刊SPA!取材班 撮影/林 健太 写真提供/cutting edge> 【伊藤ふみお(KEMURI)】 スカパンク・バンド「KEMURI」のヴォーカル担当。’95年の結成以来、シーンの第一人者として活動を続け、’07年12月に惜しまれつつKEMURIを解散。しかし昨年9月、Hi-STANDARDの呼びかけに応じ、宮城で開催された“AIR JAM 2012”で5年振りの再結成を果たす。6月5日には再結成後初となるスカパンクアルバム『ALL FOR THIS!』をリリース。全国11か所を廻るリリースツアーも開始。詳しくはHP(http://kemuri.com/)をチェック!
『ALL FOR THIS!』 全13曲を一気に駆け抜ける超アグレッシヴなパンク・アルバム |
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