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阪急阪神ホテルズ食品偽装問題に同業者がブーイング

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「ザ・リッツ・カールトン大阪」公式サイトに掲載されたお詫びとご報告

 阪急阪神ホテルズと傘下リッツ・カールトンで相次いでメニュー表記と異なった食品の提供が行われた。8ホテル、4レストラン、40種類以上のメニューで表示と異なる食材が提供され、ホテル側は1億円超の返金に応じることを記者会見で発表した。さらに出崎弘社長は28日に記者会見し、社長と親会社の阪急阪神ホールディングスの取締役を辞任すると表明した。

 この問題、偽装ではないか?という記者からの問いに対して出崎社長が「偽装ではなく誤表記」と繰り返すなど、その姿勢を疑問視する声が業界関係者から噴出した。都内の有名老舗ホテルのレストランで調理経験のあるフランス料理店オーナーコックのAさん(48歳)は「絶対に知っててやってたはず」と語気を荒げる。

「料理人として言わせてもらいたいのですが、まず食材を間違えることなんて絶対にない。仮にメニューと違った食材を使う事になったら、『本日は●●が入荷しなかったので、代わりに××を使用いたしますがよろしいでしょうか?』というように、お客さまにはその旨アナウンスするのが当たり前。いや、これ、料理じゃなくても社会人として当たり前のことでしょ? 見習いのコックでも芝エビとパナメイエビなんて、絶対に間違えて出さないよ!」

 さらにAさんは会社ぐるみの偽装の証拠としていくつかの矛盾点を指摘する。

「注文が入ると厨房に料理名を伝えるでしょ。この時、例えば『芝エビのオーブン焼きが1つ、カボチャのポタージュスープが1つ……』というように注文を読み上げる。ボタンで押せる電子タイプの伝票だって、注文が入れば注文したメニューが印刷された紙が厨房の機会から出てくるわけ。って、ことはだよ、もし芝エビって言ってるのにパナメイエビしかなかったら、料理長に確認するわけじゃない。それに対してOKを出したのは上の人間なんだから、最低でも現場のトップは知ってたのは確実だよ」

 さらにさらにAさんは続ける。

「おまけに自家製パンって言ってんのに業者から買ってたんでしょ? これ、厨房の人間は絶対に全員知ってたはずだ。だって、自分らが焼いてないもん出してるし、業者が搬入するの見てるからじゃん。厨房だけじゃなくてフロアの人間も納品されるとこは見たりするから、みんな知ってたはずだね。これで誤表記とか誤って出してたなんて言い訳するのは愚の骨頂だよ!」

 Aさんは同じ料理人として、恥ずかしいと嘆き節が止まらなかった。では、現役のホテルマンは今回の騒動をどう見たのだろうか。都内の老舗有名ホテルのホテルマンのBさん(37歳)に話を聞いた。

「ホテルに泊まられる方はレストランで食事をすることを楽しみにされる方が多く、また、グルメな方も大勢いらっしゃいます。そのため、産地や調理方法など、食材について質問を受けることはとても多いのです。中にはチェックアウトの際に『昨日レストランで食べたお肉、とても美味しかったけどどこのお肉ですか?』なんて聞かれることもあります。質問を受けると給仕やホテルマンだけではなく、皿洗いのバイト君に至るまで全て調理場に確認する決まりになっています。あくまでも想像ですが、阪急阪神ホテルズやリッツ・カールトン大阪でもこうした質問を何度か受けたことがあるはずです。と、いうことはその時も“ウソ”をついていたことになります。これはもう、失格ですね」

 どうやらホテルマンからも“ありえない”というのが一般的な見解のようだ。最後に二人が口を揃えて同じことを言っていたので紹介しておこう。

「こういうことがあると、お客さんがすごく不信感を抱くんです。芝エビ使ったら『これ、本当に芝エビなんですか?』って聞かれるでしょうしね。自分らがやったことで、飲食業界全体に迷惑がかかってるって、ちったぁ自覚してほしいよ」(コック・Aさん)

「冗談っぽく『おたくのホテルはちゃんと芝エビ使ってますか?』とか言われるだけで、こちらとしては胸が痛い。これこそ風評被害ですよね。高級ホテルはどこも客を騙して利ざやを稼いでるって思われるのは心外です」(ホテルマン・Bさん)

 今回の問題、社長が辞任して返金しただけでは納得できない人は大勢いるのかもしれない。 <取材・文/SPA!ホテル偽装問題追及班>




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