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事件はファミレスで起きている!? 『The3名様』が帰ってきた!

石原まこちんうだつのあがらない男3人がファミレスに集い、ひたすらダラダラと過ごす日常の由なしごとを綴った漫画『The3名様』。現在は、昨年創刊されたデジタルコミック誌『電撃コミックジャパン』にて「新装開店編」として配信、さらに今月には約一年半ぶりの単行本の発売を迎えた。作者の石原まこちん氏本人をして「できるだけ何にも起きないようにしたい」と語る、脱力系漫画の極北『3名様』。進化し続けるその姿(?)を本人に伺った!

―――連載開始から11年を経ちましたが、当初と変化した点はありますか?

最初は本当に何にも起きない漫画でしたね、自分の作品ながら(笑)。それがだんだんと、単行本が2~3冊ぐらい出たあたりから、多少、編集部からの指令もあり、起承転結とかオチとかを意識するようになってきたかなと思っています。ただ、『3名様』の理想形はあくまで“なんにも起きない”だという気がするので、ネタに寄っちゃってるなと感じた時は初期単行本を読み返したりしてます。だから、そのうち原点回帰は目指したいなとはずっと思っています。あと、最近の変化でいうとファミレスの外に登場人物を出すようになったこと。薄暗いカフェやラーメン屋の行列、フィットネスクラブのフロントなどシチュエーションを変えてみるとそれだけでネタが生まれるというのは新たな発見でした。

―――漫画の中で起こるエピソードはご自信の経験なのでしょうか。

もちろん自分がファミレスで毎晩ダベってたときのことも基になっています。でも、自分が当事者になっているシチュエーションというのは少なくて、多くは隣のテーブルで起こってたことです。いきなり言い争いが始まったり、怪しい商談とか勧誘とかしてたりとファミレスは想像を超える出来事が日夜繰り広げられていますから、すごく参考になりますよ。いつもネームはファミレスでやっているのですが、ネームそっちのけで周りの会話に聞き耳を立てていることが多いですね。

―――現在は電子書籍での連載になっていますが、作品で描くうえでの変化は?

プレッシャーからはかなり開放されます。雑誌の場合、電車の中とかで自分の漫画の掲載誌を読んでいる人がいるとどうしても気になっちゃうんですよ、どんな表情で読んでくれているとか。まあ、そうやってリアクションを気にしてチラチラと伺っているときに限って僕の漫画は飛ばされちゃったりするんですけど(笑)。あと紙の本の場合、友人とかに勧めても「本屋行ったけど置いたけどなかったよ」って言われることが結構多かったのですが、電子書籍だとそういったことはないのがいいですね。   

―――最後に、新しい単行本のお勧めのポイントを教えてください。

いつも通りまったりやってるのでそこを楽しんでもらえれば……(笑)。あと、今回は贅沢にオールカラーになっていますので、色を使ったネタなど、これまでにはできなかったことをやっています。これまでモノクロで読んでくれていた人は各自色のイメージがあったと思うので、ちょっと違和感があるかもしれませんが、そこらへんも注目してくれたら嬉しいです。それと電子書籍になった『GENGO』も! あっちも赤裸々で共感していただける人も多いと思いますよ!!(笑)


・デジタルコミック誌『電撃コミックジャパン』
http://comicjapan.dengeki.com/

・電子書籍版『GENGO』
http://nikkan-spa.jp/gengo

取材・文/江口裕人 撮影/難波雄史

THE3名様 新装開店編 (電撃ジャパンコミックス イ 1-1)

いつものファミレスでまさかの恋バナ!?




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