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値段が上がっても飲みたい「第3のビール」はどれ?4種類の“濃いめ”を飲み比べた結果は

 2023年10月1日から酒税法の改正により、ビールは安く、第3のビールは高くなったのはご存じかと思います。背景を簡単にまとめると、今まで第3のビールは税率が低すぎたので、段階的に引き上げてほかのビール飲料と公平にしましょう、ということです。ついに目を付けられてしまった、とも言えますね……。実際の金額は350ml換算で、ビールは6~7円安く、第3のビールは約9円高くなりました。  それでもまだ、第3のビールは通常のビールに比べ、定価で40円ほど安く購入することができます。これは4本飲めば、1本分の差が出る計算。スーパーなどの安売りを狙えば、さらに差は大きくなります。  ビールは毎日飲みたい! だからこそ、少しでも安くて美味いものがあればそれに越したことはない。そんな方も少なくないのではないでしょうか?  というわけで今回は、「値段が上がっても飲みたい第3のビール」を、飲み比べを通して探してみたいと思います。

そもそも第3のビールって何?

第3のビール

スーパーで安く売られている第3のビール

「ビールに近いテイストで安く飲めるから」という理由で、これまで第3のビールを選んできた方も多いと思います。そもそも第3のビールって何なのか、ここでポイントを見ておきましょう。  まず、ビールのおもな原料は、“麦芽”、“ホップ”、“水”。発泡酒は、麦芽の使用率が50%未満で、その代わりに米やとうもろこしなど別の穀物を用いることで、価格を下げているんですね。副原料として果物やスパイスなどを使って、安さではなく個性を打ち出しているものもあります。
第3のビール

本麒麟の原材料はこちら。他の銘柄と見比べてみると、原材料が微妙に違うことがわかる。

 そして第3のビールでは、さらにそこに、麦由来のスピリッツ(蒸留酒)を加えている場合が多いんです。麦芽の使用率も25%未満で、まったく使っていないものすら存在します。
第3のビール

本麒麟には「リキュール(発泡性)②」と書かれている

 第3のビールは、缶表面下部の表示で見分けるのが最もわかりやすいでしょう。このほか、麦芽をまったく使用していないものには「その他の醸造酒(発泡性)②」と書かれている場合もあります。

4種の“濃いめ”を飲み比べてみた

 前置きが長くなりました。それでは、飲み比べに移りましょう!  従来の発泡酒のときから、「値段は安いがビールよりも全体的に味が薄い」とよく言われてきました。しかし第3のビールでは、スピリッツを加えることでアルコール度数が調整しやすくなっていることもあり、“濃いめ”に造られている商品もいろいろと登場しているんです。今回はその中から、スーパーなどでよく見かける4アイテムをセレクトしました。 1.アサヒ ザ・リッチ
第3のビール

アサヒ ザ・リッチ(アサヒビール)

 トップバッターは、スーパードライでお馴染みのアサヒから。公式HPの要点をまとめると、煮沸や発酵など製法の見直しにより、雑味や苦みを抑えつつ、麦芽の自然な甘さと飲みごたえを引き出している、といったところでしょうか。  グラスを近づけると、青草のような香りが爽やか。飲んだときの麦芽の自然な甘みには、白ブドウのような趣も感じます。口当たりにフレッシュ感があり、個人的に「ひと口目が一番美味しかった」のはこの一本でした。
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「本麒麟」「麦とホップ」の実力は?
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フリーライター。神戸・大阪の編プロに8年勤務し、グルメ・街ネタ誌や飲食業界誌などを手がける。取材経験は1500件以上。某純文学新人賞の最終選考に3度残ったことがある。現在はWEBサイト「LIQLOG」などで、ビギナーにやさしいお酒の基礎知識や取材記事を執筆中
X(旧Twitter):@kawase_syota

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