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白杖の男性が横断歩道で困っていても全員が“無視”。3度目の「青」で現れた“意外な”救世主とは

―[世知辛い世の中]―
 青信号に変わると「♪ピヨピヨ」や「♪カッコウ」といったメロディが流れる、目の不自由な方に配慮された音の出る信号機。警察庁によると23年3月末時点の全国の設置数は2万1032基だが、歩行者用信号機の総数は約104万基。全体のわずか2%に過ぎない。  視覚障碍者の方たちに配慮されている状況とは言い難く、実際に音の出ない普通の信号機の前で横断歩道を渡れずに困っているなんて話も珍しくないようだ。会社員の渡部礼二さん(仮名・28歳)も今から1年ほど前、まさにそんな現場を目撃したそうだ。

明らかに困っていた視覚障碍者の男性

横断歩道

※画像はイメージです。以下同

「ちょうど休日で予定も特になかったため、溜まった一週間分の洗濯物を自宅マンションのベランダに干していました。目の前は幹線道路ではないですが交通量が比較的多い道路で、交差点に白杖を持つ視覚障碍者の男性がいることに気づきました。  しかし、信号が変わっても歩き出す様子はなく、遠目からでも明らかに困っている様子に見えました」  問題の信号は音の流れる仕様ではなく男性のことが気にはなってはいたが、そのうち誰か通りかかった人が助けるだろうと思っていたとか。ところが、目の前の通りかかった自転車に乗る主婦らしき女性はそのまま通り過ぎてしまい、別の若い女性グループも素通り。  横断歩道の向かい側から歩いてきた若者は、立ち尽くす男性を気にも留める様子はなかった。

「急いでる感じじゃない」歩行者たち

「さすがに唖然としました。若者に関してはスマホを見ているわけでもなく普通に歩いていましたから。自分がいたベランダから交差点までは50mほど離れていますが、私の視力は2.0だから見間違うことはないはずです。  絶対に男性が白杖を持っていたことはわかっていたと思うんですよね。特に若者は私と同じ20代だと思いますが、コンビニ帰りなのかビニール袋をぶら下げ、恰好もTシャツ短パンにサンダルと完全な普段着。どう考えても急いでる感じじゃない。  僕自身、普段から積極的に人助けをするタイプではないですが、さすがにこの時はすごくモヤモヤしました」
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助けに来たのは“意外な”人物だった
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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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