NYで“萌えアイドル”ReniReniが大人気! ブームの裏側に迫る
◆「Japanese MAID Show」がNYのライブハウスで大盛況!
知名度ではイチロー、ダルビッシュらメジャーリーガーに遠く及ばないものの、日本のオタクカルチャーがNYのアンダーグラウンドで密かにムーブメントを起こしている。
中でも、切れ長の目に黒髪ストレート、メイド服という容貌でアニソン風の曲を歌う謎の美人歌手・ReniReni。
(http://www.renireni.com/)
NYのオタクカルチャーで人気急上昇中のReniReniは2009年2月からアメリカで活動を始め、毎月ニューヨークで開催されるライブ「Reni’s Maid Cafe」に加え多数のアニメコンベンションや音楽イベントに出演中だ。ライブハウスは毎回超満員という人気ぶりで、秋にはファン待望の新曲が発売される。
【ReniReniの画像】はコチラ⇒https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=248828
そしてReniの妹分的存在であるアメリカ人アイドル「Erica」「Kuro Usagi」、アイドルユニットの「Moe Burst」「Moe Cure」もReni’s Maid Cafeeに出演し、成長を続けている。
【画像】はコチラ⇒https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=248830
彼女たちのライブ活動を支援するアメリカ在住20年の音楽プロデューサー・吉村聡氏(Aspire communications,inc.)は語る。
「4年前、ボルティモアで行われたアニメ・コンベンション(来場者6万人)に訪れた際、ジャパニーズアニメのコスプレイヤーや中高生のファンで溢れかえっていた。でも日本人がその場にまったくいなかったことが残念に思えて……。そこで、日本のオタク文化の普及を直接手掛けたいと思ったのがきっかけです。AKBのような育成はまだ難しいので、コンベンションで見つけた良いパフォーマーにオファーしてライブに出てもらうなどの活動が中心です」
※ライブの模様はコチラ⇒https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=248841
吉村氏によると、世界を席巻した感のあるジャパニーズカルチャーも、アメリカで知られているのはほんの一部だという。
「パワーレンジャー(日本の特撮ドラマ「スーパー戦隊シリーズ」を日本国外向けにリメイクした番組。アメリカの子供番組で史上最高視聴率を記録)を覚えている世代がいるというだけで、オタクの日米交流は意外と進んでいないんです。商業的な面で部分的な接点はありますが、日本のオタク界はアメリカ人からみると閉鎖的。言語の問題もあってか、なかなか入りづらいみたいですね」
◆ファン層は女性中心! ウーマンリブに相対する「萌え」の概念
ライブに訪れるファン層は白人、黒人、ヒスパニック、中国系などまさに多人種。日本とは逆に、女性が中心だとか。
「アメリカではマドンナの登場以来『強い女』がもてはやされ、女性はそのように演じなければならない雰囲気がありました。しかし今はマドンナの全盛期を頂点に、徐々に揺り戻しが来ている。
そんな中、アメリカ的ウーマンリブの対極ともいえる『萌え』の概念が、弱さも出していきたいという女性のホンネのようなものを刺激したのではないかと思います。
男性ファンはどちらかといえばサムライ、ニンジャなどのヒーロー的ワードに反応する傾向が強いですが、少しずつ萌えにも理解を示し始めていますね」
一部の日本好きによる一過性の現象なのでは……と思いきや、ジャパニーズカルチャーへの関心は「オタク」「萌え」以外にも及び始めているという。
「実は震災後、向こうでは日本人へのイメージが急激に良くなっているんです。被災地で暴動も起こさず、礼儀正しく並んでいる姿が好印象だったようで……」
その影響もあってか、ヲタカルチャー以外にも日本のカルチャーには注目が集まり始めている。
ジャパニーズパンクバンドの「Uzuhi」も然り。彼らはアメリカ人オタクからの支持を集めており、全米ツアーの傍らアニメコンベンションなどにも出演中である。
また、和楽器を取り入れたJAZZバンド、「WaFoo」は伝統芸能を取り入れているせいもあり、美術館や学校などでの演奏依頼が多い。
【画像】はコチラ⇒https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=248844
さらには、YouTubeにおける1曲の再生件数が100万を越える人気アメリカオタクバンドLeet Street Boys(www.leetstreetboys.com)のシンガーソングライターであるマット・マシューが作曲し、リミックス(DJ Genki)と歌(Yukacco)を日本の同人アーチストが手がけるという、日米オタクプロジェクトも始動した。
「日系アメリカ人ではない、日本生まれの日本人がジャパニーズカルチャーを普及すべく頑張っている。弊社では今後もこうした、クオリティの高い日本のクリエーターが海外で活躍出来るような環境作りとサポートをしていこうと考えています」
アメリカでオタクカルチャーが「日流」ブームの風穴を空ける日もそう遠くないかもしれない!? <取材・文/エイブリー・ヤス>
- NYで人気急上昇中の萌えアイドル、Reni
- NYでフォトアルバムも発売
- NY版メイドカフェのお品書き
- 「お帰りなさいませ、ご主人様」は“Welcome back home, my master!”
- NY発のメイドたち
- Erica
- Kuro Usagi
- Moe Burst
- Moe Cure
- ライブの様子
- NYのジャパニーズアイドルファンと一緒に盛り上がる
- やはりReniは中心的存在だ
- ファンのノリは本場・日本に負けず劣らず良い。 「もともと日本好きの子が多く、日本のノリを良く理解していて、反応が良い。日本語もわざわざこのために 覚えてきていたりしています」(吉村氏)
- ジャパニーズパンクロックバンド、UZUHI
- 和楽器でJAZZを奏でる“WaFoo”(和風)
【関連キーワードから記事を探す】
ミスコンファイナリストが選んだ意外な就職先。芸能関係ではなく「日本の製造現場を元気にする会社」
元メンズアイドルの男性がニューハーフセクシー女優になった意外すぎるワケ「もう東京以外で生きていくのは無理」
HKT48・石橋颯「大人の階段を登った」1st写真集発売で今年は飛躍
吉田凜音、24歳。中国から日本に戻ってきたら「自分の居場所がない」10年間の道のりと葛藤
「”先生”って呼ばれると反応しちゃう」小説発表で注目浴びるNMB48・安倍若菜が描く夢の追いかけ方
アキバの「外国人おもてなし力」を覆面調査。オタクショップで細かい質問を英語でしてみたら…
「Youは何しに秋葉原へ?」秋葉原に来た外国人100人に聞いてみた
「日本のおもちゃ」を海外に転売。高値で売れる“ニッチなキャラ”とは?
外国人に聞きました「アキバで何を買った?」-2012年版
インド人も絶賛! イマドキの外国人がアキバに来る理由-2012年版
あったはずない「昭和」にハマる人続出!呂布カルマ、宇多丸も絶賛「架空昭和史」ってなんだ
「嫌な思い出も笑えるように描けば救われる」訪問販売の経験を漫画にした理由
ホラーがヒットしないのは「経済的にしんどいし現実が苦しい」のが原因!?<劇画狼×崇山祟対談>
真のニート漫画…/新・アラだらけ君〈第8話〉
最強家族と出会った「葛飾区お花茶屋」の夜/清野とおる×パリッコ
この記者は、他にもこんな記事を書いています