仕事

アベノミクスで庶民の暮らしはますます悪化する!?

アベノミクス, サラリーマン, 男の生態, 社会, 職場『アベノミクスの先にある「地獄」』というショッキングなサブタイトルが話題の本『2015年磯野家の崩壊』の著者であるジャーナリストの山田順氏は、アベノミクスによる金融・財政政策だけでは景気は回復せず、後遺症が大きすぎると語る。一体どんな地獄が待ち受けるというのか? 「これから2015年にかけて、消費税率2段階アップをはじめとする大増税メニューが目白押しです。しかし、マスオさんのような一般のサラリーマンは日頃から税金を天引きされているため、納税意識が極端に薄い。『取りやすいところから何としてでも取る!』という姿勢の政権にとって所得がガラス張りのサラリーマンほど狙いやすい層はないのです。今年1月からすでに復興特別所得税として所得税額にプラス2.1%が加算されていますが、このことに気がついていない人も多いのではないでしょうか。復興増税は所得に課税されるので、給与だけでなくボーナスや退職金、預貯金の利子にもかかってきます」  また、山田氏は住民税の年少扶養控除(33万円)の廃止など、着々と進められているサラリーマンに対する各種控除の削減や廃止も事実上の増税であり、家計を直撃すると指摘する。ちなみに政府は消費税が10%に引き上げられた場合、年収500万円の4人家族では、社会保険料などを含めると家計全体で33万8000円負担増になると試算している。だが、給料が増えず物価が上昇すれば、実質の負担はこんなものでは済まされないだろう。 「資産バブルの恩恵にあずかれる富裕層と日本に投資する海外マネーは別として、日本の庶民の暮らしはどう考えてもますます悪化します。現在、日本株に投資しているのは65%が外国人。つまり、ヘッジファンドなどの投機マネーです。彼らの戦略のポイントは、いつ手じまいして利益を確定させるか、またその時期をいつにするかです。バブルは先に逃げた者勝ち。磯野家の人物のように人のいい日本人個人投資家は、浮かれていると逃げ遅れる可能性が高い。これからは、国内よりも海外の情報を注視していくことが大切です。そして、庶民は最悪の事態を想定しつつ、それに備えるしかないのです」  アベノミクスに浮かれている人はごく一部。庶民には関係ない、と言えるのかもしれない。4/23発売の週刊SPA!では「アベノミクス『俺には恩恵なし!』の実態」という特集を組んでいる。サラリーマン300人に「アベノミクス効果」についてアンケートを実施したところ、なんと75%は「変化なし」、17%は「貧乏になった」と回答しているのだ。サラリーマンのリアルを見てもらいたい。 <取材・文/週刊SPA!編集部> 【山田順氏】 『光文社ペーパーバックス』の編集長を経て、ジャーナリスト。主な著書に『資産フライト』(文春新書)、『2015年磯野家の崩壊』(徳間書店)がある。
2015年磯野家の崩壊 アベノミクスの先にある「地獄」

これから起こる大破局で日本人の生活、仕事はどう変わるのか

週刊SPA!4/30・5/7合併号(4/23発売)

表紙の人/ナオト・インティライミ

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