PC苦手オヤジの処世術「できる人に上手に頼む」

日本のパソコン普及率が70%を超える今、バリバリ働いているはずのアラフォー世代でパソコンを使えないサラリーマンがいまだにいるという。そんなサラリーマンの生態を本人談や目撃証言をもとに解き明かす

◆全ては適材適所。得意なヤツに甘えたもん勝ち!!

パソコン, 残念な人「パソコンなんかできなくても仕事はできるんだから問題ありません」と平然と言い放つのは、地方の銀行で営業職として勤務する赤川茂さん、42歳。

「パソコンはWordやExcelを開いてもらえれば文字を打ち込むくらいはできますよ。でも、保存だとか文章をコピーして貼り付けるだとか、グラフとか、小難しいことを言われると訳がわからなくなる。ワープロとして使いこなすだけで精いっぱいなんです」

 普段の主な仕事は外回りや営業、雑務などが多く、パソコンスキルが皆無でも特に問題はないという。

「事務手続きでもなんでも、規定のフォーマットに数字を打ち込むだけなんで、パソコンの知識がなくてもなんとかなるんです。資料のファイルを探したり、何かをネットで調べたいときは若い社員に頼めばそれで済みますし。自宅に家族用のパソコンがあることはあるんですが、これまで特に興味を持ったこともないからどう触っていいのかすらわからない。ヘタにいじって壊したら家族に怒られるし、別に覚える必要もないので完全に放棄しています」

 パソコンをシャットダウンさせる際、「本体に電源を切るボタンが付いていない」と騒ぐなど、その機械オンチぶりはかなり重症だ。

「一度、娘にパソコンを教えてもらったこともあるんですが、開始早々『立ち上げて』と言われ、なんのこっちゃ状態。『初心者に対していきなり専門用語を使うな!』と怒ったら、それ以来一切教えてくれなくなりました。でも、できる人にやってもらうのが、一番効率がいいと気づいたので、もう覚えなくてもいいや、と。その代わり頼ってばかりでは鬱陶しがられるので、若手社員の愚痴や相談には親身になって答えたり、ときどき職場に差し入れをしたり、一応は気を使っているつもりです」

 得意先への連絡も、急ぎではない限り“手紙”を送る。

「メールを打つのにも、パソコンを起動して、個人パスワードを入力して、アドレスを打ち込んでという一連の流れが面倒くさいので、基本手書きの手紙を送るようにしています。先方からは『わざわざありがとうございます』とお礼の電話が来たりと、意外と評判もいいんですよ。適材適所っていう言葉があるように、できる人にうまくお願いすれば、すべてが円満に収まるんです」

 愛されるアナログ親父キャラの確立を目論んでいるのだとか。

◆スマホに興味を持つも、周囲の反対で購入を断念

 そんな赤川さんも、最近になってようやくスマートフォンに興味を持ち始めたという。

「もともとデジものには興味がないんですが、あまりにも周りのスマホ所持率が高くなってきたので、そろそろ自分も挑戦してみようかなと思い、でも娘には、『パソコンを使えない人がスマホなんて無理』とバッサリ言われ、職場でも『どうせまた教えてくれってうるさくなるからやめてほしい』と散々言われてしまいました(笑)……」

 休日に趣味の釣りを楽しむための穴場情報や時間ごとの天気など、必要な情報はみな家族や同僚に電話をして調べてもらっている。

「今使っているガラケーでもネット検索はほとんどしません。検索するたびにお金とか取られそうで怖いんですよね。それに、『スマホの使い方を一から教えたり、初期設定を頼まれるくらいなら今のほうが楽』と、皆親切にしてくれる。デジものに弱いとか、隙があるほうが好感を持ってもらえそうなので、このまま現状維持でもいいかなと思っています」

 周囲の迷惑を気にすることなく、アナログ親父は今日もポジティブ思考でわが道を突き進む。

― 35~45歳[パソコンが使えない会社員]驚愕の働き方【2】 ―

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