「節約」と「ケチ」の境界線はどこにある?
よ~く考えると違いが曖昧な似たモノは多く、また、個人の主観で定義が変わることもある。そんな「似て非なるもの」の違いを改めて調査! 些細な言葉の違いに込められた意味になんだか納得、なのである
◆[節約×ケチ]の違い
昨今は、高収入でカネ遣いの荒い男より、収入はそこそこでも節約上手で堅実な男のほうが好まれると言う。が、「節約」もいきすぎれば「ケチ」となる。その境界線はどこにあるのか? 辞書を紐解くと……。
【節約】むだを省いて、費用をきり詰めること。倹約。
【けち】金品を必要以上に惜しむこと。また、その人。
「必要以上」と言われても、その基準は人によって異なるわけで。そこで、「家計簿をつける」「クーポンを使う」「弁当持参」「水筒持参」「オークションサイトをフル活用」など節約術として語られる30の項目を掲げ、「ケチだと思う行為」を選んでもらった(複数回答可)。
すると、圧倒的だったのが、「トイレの水を毎回流さず、何回かに1回流す」。ほか、「飲み会は基本、断る」「どんなときもワリカン」「とりあえず値引き交渉する」などについて、ケチ認定が下った。
その傾向を見ていくと、例えば、暖房費節約のため、窓に「段ボールを張る」のは22%の人がケチとしたが、窓に張るのが「保温シール」に変わると節約になる。「節電タップを使う」行為をケチとみなした人は0だったが、「使わない電化製品のコンセントを抜く」をケチとみなした人も少ないがいた。つまり、ケチと節約を分かつのは、「貧乏くささ」にあるのではないか。また、「相手を不愉快にさせるかどうかの違い」(39歳・男)という人もいた。ケチには「縁起が悪いこと」という意味もある。その不吉さを人は敏感に察するのかも。
― [似て非なるもの]の違いがわかる大事典【6】 ―

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